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はじめのいっぽ

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日々雑感を記録します

受け売り現代史 イスラム Ⅰ

3月の講座も本日で終了した。
アフガニスタンとパキスタンについてはなんとか取りまとめたが、残りのイラン・イラクを整理するには少々時間がかかりそうである。 それまでのツナギに・・・

新聞等に頻繁に出てくる「イスラム原理主義」について整理しておこうと思う。

「イスラム原理主義」とは、
キリスト教のプロテスタント運動のひとつ「ファンダメンタリズム(根本主義)」をイスラム教に当てはめた言葉といわれ、イスラム法(シャーリア)に基づいたイスラム国家の建設を理想とする思想ということらしい。

言い方を代えると
「西欧的な近代化をムスリム(イスラム教徒)の堕落とし、ムハンマドの教えに立ち返ってイスラム世界を再生しよう」とする考え方のようである。

注) シャーリアは、アラー(神)の啓示である聖典クルアーン(コーラン)や、預言者ムハンマド(モハメット)の言行録(ハディース)などに基づき、刑法、民法から生活上の規範まで規定している。

1979年のイラン革命を機にこの思想が広まっていった。
一時、代表的な国家として挙げられたのが、
イランでありサウジアラビアで、政治と宗教が一致した”政教一致体制”の国である。
この原理主義は、インドネシアなど東南アジアから、ウズベキスタンなどの中央アジア、アルジェリアなどの北アフリカ諸国までイスラム世界全域に及んでいる。
非合法組織も多い。
現状では欧米主導の中東和平に反対してテロ活動を展開している組織ばかりが目に付くが、過激派ばかりではない。
例えば最大勢力のエジプトの「ムスリム同胞団」は穏健派で知られ、福祉、医療サービスを手がけ、非暴力で理想国家の建設を目指している。



では、過激派集団はなぜテロに走るのか・・・

テロは大別して二つに分けられる。
一つは、外的の侵入に対する”抵抗手段”であり、もう一つは”反政府運動”である。
前者は、攻められればそれは戦争であり、防衛するのは当然である・・・という考え方で、この場合の殺人は「聖戦(ジハード)と呼ばれ正当化される。
例えば、パレスチナにおける「ハマス」は、イスラエルとの戦いは聖戦となるのだ。

もう一つの”反政府テロ”は、突き詰めていくと欧米との関係に行き着く。
イスラムの国といえども、国際社会の中で生きていくには、キリスト教や欧米諸国と歩調をあわせなければならないこともある。
現に、イスラムは、自らの暦を持ちながらも、キリスト誕生に始まる西暦を受け入れている。
従って、イスラムの教えに忠実であるとは言いがたい体制もある。
過激派は、こうした政策をとる政府を背教者とみなし、テロを行うのである。

さらに、この宗教に「民族」が絡むと厄介である。
同じ民族でもシーア派もいればスンニ派もいる。
いずれ触れることになるが、
イラクの場合
アラブ人とクルド人がそれぞれシーア派とスンニ派に分かれる。クルド人の大半がスンニ派なので実質的には三大勢力が対立している。
米国は、いまこのイラクから軍隊を撤退することにした。
イラクに治安などを委譲するのだ。こんな状態ですんなりと米国の補佐なくして治安が維持できるのか・・・との懸念もある。

下図は、01.10.13付北海道新聞から転載した。主な組織のみが記載されているが、実際にはかなりの数の組織が存在する。
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by m-morio | 2009-03-26 19:27 | 市民カレッジ | Comments(0)