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はじめのいっぽ

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日々雑感を記録します

受け売り 現代史 : アフガニスタン・パキスタン・イラン・イラク Part5

イラク~将来への道~ その2

◇ イラク戦争その後
 イラク戦争の開戦(03.03.20米英軍による攻撃開始)から6年が経った。
イスラム教の宗派の抗争で一時は「内戦状態」ともいわれ、「国分裂の危機」(06.11.26道新)とまで報道されたイラクの治安は大幅に改善した。
米国のオバマ大統領は、イラクに駐留する軍を再来年までにすべて撤退させるという計画を発表した。
戦争の終結に向けて動き始めた。

◇ 治安落ち着く
イラクは、異なる民族と宗派が暮らしている。f0020352_959654.jpg
即ち、アラブ人のイスラム教シーア派、スンニ派と、クルド人が三大勢力である。
南部に多いシーア派アラブ人はイラク全人口の約60%、西部に多いスンニ派アラブ人は約20%、北部で多数を占め自治区を維持してきたクルド人は約15%でその大半がスンニ派である。

フセイン元大統領は、自分と同じスンニ派アラブ人を政権内で重用し、シーア派やクルド人を弾圧。
独裁政権によって治安が維持されてきた。
 2003年、米英軍がイラクを攻撃し、フセイン政権が崩壊すると、無政府状態となり、スンニ派とシーア派が、それぞれ武装民兵を組織して衝突。多数の死傷者が出続けた。
とりわけシーア派のサドル師を指導者とする武装組織「マハディ軍」が勢力を伸ばし、治安は最悪の状態になった。
しかし、2007年に米軍が増派し、イラク政府軍がマハディ軍の掃討作戦を展開した結果、2008年の春頃から、イラクの治安は改善に向かった。



◇米軍の撤退
オバマ大統領は、現在およそ14万人のイラク駐留部隊の内、戦闘部隊を来年8月までに撤退させ、2011年末までに、すべての部隊の撤退を完了すると発表した。

イラク市民の反応は分かれる。
「もっと早く」とか「撤退後の治安が再び悪化する恐れがある」
「イラクの警察だけでは、まだ治安を守れない」
など
撤退の期限にこだわるよりも、イラクの治安部隊の能力を見極めながら慎重に撤退を勧めていくべきではないのかという意見もある。

◇イラクの暮らしは
アンケート調査によると、今一番の問題は「生活」「経済」と答えた人の割合が、「治安」と答えた人の割合を大きく上回った。
電力、飲料水、医療サービスなどの破壊されたインフラの復旧が進んでいないことへの不満が強い。

また、雇用の問題がある。失業者が増加すると、若者がお金で“武装集団”に取り込まれ、再び治安の悪化につながりかねないともいわれる。

経済や暮らしの改善が、イラク安定の鍵となりそうである。

◇イランの影響力が・・
 治安が曲がりなりにも落ち着きを取り戻しつつある中で、隣国イランとの関係が微妙になっている。
2008年3月、イランのアフマディネジャ大統領がイラクを訪問。
タラバニ大統領やマリキ首相と会談し、イラクに多額の援助を約束した。
6月には、マリキ首相がイランの最高指導者ハメネイ師と会談し、援助を要請した。

妙なことになった。

イラクに米軍が駐留し、イラクの政権を後見しているのに、そのイラクの政権に“反米国家”イランの影響力が強まろうとしているのである。

理由として考えられるのが、イラク国民の6割はシーア派で、同じシーア派のイランに親近感を持つから・・・か!?

しかし、こんな報道もある。

~愛国心高揚 「嫌イラン」の声も~09.03.20読売

「イラク国民にも愛国意識が高まっているが、イラクの「自立」の行方を左右する隣国のイスラム教シーア派大国“イラン”の影がちらついている。」

「シーア派主導のマリキ首相が抱える課題は、イランとどう向き合うかだ。国民は自信を取り戻し始めたイラクでは最近、「愛国」を口にする人が増えている。このため、米軍が撤退後も、イランの介入は難しくなるとの見方もある。英BBC放送などが2月にイラク全土で行った世論調査では、イランがイラクで「好ましくない役割を果たしている」と回答した人は68%にのぼった。1月の地方議会選挙では、イランの息がかかるシーア派政党が惨敗、「嫌イラン」の空気も広がり始めた。
 しかし、イラン情報機関は依然、イラクに根を張っているとみられる。米軍撤退後、治安維持の空白を突き、イランがイラクに対する影響力を強める可能性も排除できない。」

イラクは米軍の撤退で、真の主権を獲得し維持できるのであろうか。

また、イランは"核開発"では世界を敵に廻す姿勢を貫く。そして、イスラエルとの関係も微妙である。

まだまだイラク、イランから目を離せない。

これまでの中東関係の整理には

「イスラームの世界地図」 文春新書 21世紀研究会編
「イラク 戦争と占領」 岩波新書 桜井啓子著
「シーア派」 中公新書 桜井啓子著
「中東を読む」 創成社新書 島 敏夫著
北海道新聞
Webニュース(朝日・読売・日経・毎日)

などなどを参考とした。


あとがき

「現代史」といいながらも、取り上げられる国々では今まさにいろいろな問題を抱えている。
よって、「世界情勢」の勉強に傾きかけている。

最近某書店では、歴史関係の書籍の並べ方を変えた。
「世界情勢」という仕分けが登場した。(今までもあったのかも知れないが・・・)
それほど、世界は激しく動いているということなのだろう。

中東問題は今後も注目していくが、気になる国・問題もある。

グルジアは?
ウクライナは?
チェチェンは?

暫く遠ざかっている 中国は?

そうそう
「核問題」も勉強しておかねばならない・・・。

あちこちに浮気して ちっとも 自分の意志 が見えてこない。。。

                                                             完
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by m-morio | 2009-04-14 10:26 | 市民カレッジ | Comments(0)