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はじめのいっぽ

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日々雑感を記録します

受け売り 現代史 また、テロが・・

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モスクワ近辺が騒々しい。チェチェン共和国の文字も新聞紙上に載っている。
ロシアとチェチェンに焦点をあててみる。

ロシア・モスクワで自爆テロが2件続けて起きた。その後も近隣でテロと思われる事件が頻発している。
モスクワでのテロは2004年以降5年余の間途絶えていた。この時期に何故?との疑問が残る。

独立運動と弾圧が互いに過激化し、その結果抜き差しならない状況に陥ってしまったのではなかろうか。
報道によると、犯行は、ロシア・チェチェン共和国から逃れた北カフカスの武力集団ではないかという。

◇では、その狙いは
この武装勢力の犯行だとするならば、その狙いは何だろう。
爆弾テロが起きた地下鉄の駅が連邦保安局本部の建物や大統領府に近いこと、また、この爆弾テロが特定の人物を狙ったものではなく、一般市民を狙った無差別テロであることから推して、「ロシア政府に対する挑戦」と「ロシア社会を恐怖に陥れる」という二つの狙いがあったものと見られている。
更には、モスクワの中心部でテロを実行することによって、「武装勢力の力をロシアに誇示」することが大きな狙いなのかもしれない。





◇「北カフカス(北コーカサス)地方」とは
・・・・・・・・・・・・・・・地理的関係はこの図を見ると理解しやすい。f0020352_18361693.jpg
カスピ海と黒海に挟まれたカフカス山脈の北側にあるチェチェン、イングーシなど六つの共和国を中心とする地域をいう。
ロシアは、今年(2010年)1月19日、北カフカスの6共和国にスタブロポリ地方を加え、北カフカス連邦管区を創設した。
管区のトップにはロシアの副首相が兼務し、秩序回復と経済復興を狙っての措置らしい。
連邦管区制度は、プーチン前政権時代の2000年、中央集権の強化を目的に創設され、北カフカス管区は8つ目となる。

◇北カフカス武装勢力・・・チェチェンを逃れ活動継続
もともとはチェチェン共和国の独立を主張するイスラム教徒の武装勢力だった。
独立派とロシア政権の対立が激化し、第一次チェチェン紛争(1994~96年)と、99年からの第二次チェチェン紛争が起きた。
2002年のモスクワ劇場占拠事件
2004年のモスクワ地下鉄爆破事件(2月)、ロシア旅客機同時墜落事件(8月)、北オセチア・ベスラン学校人質事件(9月)
2009年のネフスキー急行爆破事件(11月)
など多くのテロに関与したとされる。
これらの事件を通して、武装勢力の取ってきた行動をいかなる事情があれ擁護する気にはなれない。特に、子どもたちの命を盾にして政治的・宗教的要求を貫こうとするむごさに共感する人間は少ないはずである。

◇武力集団の「性格の変化」
このようにチェチェン共和国は独立志向が強かったが、ロシア政府の後押しを受けて2003年に、親ロシア政権が樹立された。
この結果、チェチェンにいた武装勢力の多くが隣接するイングーシやタゲスタンなどに逃れた。

現在は、チェチェンの独立を目指す民族運動というよりも、(イスラム過激主義の影響を受け)武装勢力の指導者ウマロフ司令官は「北カフカスに過激なイスラム原理主義に基づくイスラム国家の樹立を目指す」していて、宗教的な色彩が強くなってきている。


◇テロを無くすことはできるのか
歴史的には、虐げられたチェチェン人の姿・・・2度のチェチェン戦争
ロシアの力による圧力・・・プーチン政権時の圧政
戦争・闘争の死者の遺族による復讐・怨念・・・今回の反抗に見られるような未亡人による自爆テロ

ロシアとチェチェンには長年の闘争の歴史を経て、既に互いに引くに引けない事態にまで事が根深くなっている。
ロシアは、旧ソ連邦崩壊によって多くの共和国が独立を果たし、その勢力は大幅に減退した。ここでチェチェンの独立を認めることは、近隣の共和国への影響ははかりしれないものがある。
また、チェチェンは経済的にも手放せない地域の一つでもある。
一方、前述のようにチェチェンは親ロの政権が樹立され、武力集団は近隣の共和国へと逃避してその活動を続けるも、その性格が変化しつつあるという。
しかし、反ロシアの意識が減退したわけではない。

この武力集団に限らないが、テロ集団(中東各地の集団を含む)が形成される土壌には、汚職や貧富の格差、将来への見通しの無さ・不安などがある。
こうした若者の絶望感に取り入って「イスラムに基づく公平な社会を作ろう」と訴えるイスラム過激派の言い分が若者たちを引きつけていることが問題だとされている。

ロシアは従来から力で過激派を掃討する作戦を推し進めている。おそらく今後もその方針は変わらないのであろう。テロの土壌を無くすにはこのような力による押さえ込みでは不可能なのではなかろうか。
いかに若者たちに希望を持たせることができるかが問われているように思うのだが。。。。

ご参考
チェチェン
チェチェン再び
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by m-morio | 2010-04-07 18:41 | 市民カレッジ | Comments(0)