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はじめのいっぽ

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日々雑感を記録します

受け売り 現代史 原子力発電・・・その3

「原発10数基増設へ」
エネルギー基本計画案 ~温暖化対策重視~
経済産業省が策定中の2030年までのエネルギー政策の指針となる「エネルギー基本計画」の原案が明らかになった。
二酸化炭素の排出量を削減するために、10数基の原子力発電所を増設することや稼働率のアップを明記した。
(以下、省略) 
 
10.03.21の道新の記事である。

それから1年数ヵ月後の11.07.13朝日新聞
菅直人首相は、首相官邸で記者会見し、原子力を含むエネルギー政策について                     
「原発に依存しない社会をめざすべきだと考えるに至った。 計画的、段階的に原発依存度を下げ、将来は原発がなくてもやっていける社会を実現していく」
と語り、「脱原発」社会を目指す考えを表明した。                                  
実現のための政治プロセスや原発削減の数値目標、電力需給の見通しなどは具体的に示さなかった。

だが、党内には挙党体制で進めるという雰囲気は全く感じられない。
「2日前の打ち合わせと内容が大きく違っている」と呆れ顔の国家戦略相の玄葉光一郎氏。
枝野官房長官には「遠い先の夢」と言わしめた。
そもそも、退陣を表明した首相が、政策の大転換につながる見解を唐突に表明する・・・・・という異様な事態なのだが、菅首相にその自覚がないようだ。
具体的な施策を示すこともなく、口先だけの方針を表明しても「退陣」する首相の言うことにどれほど説得力があるというのだろう。

・・・と書いて手を休めていたら、
なんと、菅首相は、前言について
「個人の気持ちを語ったものにすぎない」と発言。
まったく・・・なにをやっているのだろう。

「原子力発電」については、このblogでも触れたことがある。
2010.03.21 原子力発電・・・その1 
2010.03.23 原子力発電・・・その2  
このときは、あれこれと迷走しながら、
「むやみに「原発反対」だけでは問題の解決にはならない。過去に原発事故はあった。マイナス面ばかりでなくプラス面もあることを考えなければならない」・・・・と結んだ。

言い訳がましいが
冒頭の記事にあるように経済産業省が30年までに原発を10数基増設するという方針を出した時から、少なからぬ懸念を抱いていた。
原発の建設から、廃棄物の処理にいたるまでの道筋が整っていなことに。。。。

今、福島で原発事故が起きてしまった。f0020352_1192195.jpg
そこで、少し、原子力発電の課題や問題点を考えてみる。

▼制御できるのか
 そもそも、原発は、原子炉から発生する熱を利用して発電している。
火力発電は、燃料を燃やすことによって熱を得、水を蒸発させ、圧力の高いスチームを作り、そのスチームでタービンを回し、発電させる。
原発は、火力発電の熱源を単に原子炉に置き換えたに過ぎない。

その原子炉内で事故が起こった。福島第1原発である。
原発には、地震の際に事故が起きないような仕組みが備えられている。
福島でも、原子炉内の核分裂反応をとめる仕組みは直ぐに作動し、運転は停止した。
原子炉は高温・高圧にならないように“水を循環”させて冷やし続けなければならない。
今回も、非常用ディーゼル発電機が決められたとおり自動的に起動し、冷やす仕組みは働いた。
しかし、地震の1時間後、「津波」で発電機は故障してしまった。
すべての電源を失ったため、炉内の水は蒸発を続け、量が減って燃料棒が露出。燃料棒は極度に高温となり、被膜金属が水蒸気と反応して水素が発生し、爆発につながった。さらに、温度が上がり燃料棒の一部が溶けた。

皮肉なことに、電気を送る会社の設備が電源を失ってシステムを制御できず、熱などで原子炉が密閉状態を維持できなくなったのである。だから放射性物質が漏れ続けた。

・・・・これが、福島第1原発事故の発端であった。
すべては「冷却不能」から始まったのである。

その後、4ヶ月を経た今日まで、世界の英知を集めた対策が講じられてきたにも関わらず終息の目処は見えてこない。
ここに一つの課題がある。
世界中のあらゆる英知を集めても解決に時間がかかり、放射能の恐怖に晒される・・・ということが起こりうる。
即ち、人間が制御できない「原発」という怪物に依存する体制を維持していくことの是非である。
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by m-morio | 2011-07-18 11:14 | 市民カレッジ | Comments(0)