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はじめのいっぽ

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日々雑感を記録します

受け売り 現代史 原子力発電・・・その4

▼「核のごみ」問題
○原発はウランという放射性物質を核分裂させた時に出るエネルギーで動かしていて、その“燃えかす”は「使用済み核燃料」と呼ばれている。
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日本では“燃えかす”の中からウランやプルトニウムを取り出して再び原発を動かす燃料にする「核燃料サイクル」を進めてきたが、再利用できない高レベル放射性物質が「核のごみ」として残ってしまう。
国や電力会社は、青森県六ヶ所村の再処理工場で化学処理してプルトニウムを抽出する方針で、六ヶ所村の再処理工場の完工は来年10月を予定しているが・・・・・・・。
稼動は、延期に延期を重ねて既に18回になる。この間、建設には2兆2000億円もの巨費を投じているという。
技術的なトラブルが相次ぎ、いまだ試験運転の段階で止まり、再開のめどすら立っていない。
設備は既に完成しているが、最終段階の試験運転でつまずいている。
日本と同様に核燃料サイクルを進めるフランスでは、解決済みの技術なのだそうだ。再三のトラブルは、日本の原子力技術の国際評価を下げた。
これまで同工場の燃料プールには、各原発の使用済み核燃料を先行して受け入れてきたが、貯蔵量は容量の9割を超えており、新たな受け入れの余裕はほとんどない。

○国内ではこれらの「核のごみ」を、ガラスと溶かし合わせて、高さ130センチ、重さ500キロのガラス棒に加工していて、青森県六ヶ所村と茨城県東海村にある使用済み核燃料の再処理工場に貯蔵されている。
国の試算では、2021年ごろには、その数約4万本に達するとしている。
注)茨城県東海村の旧動燃東海事業所にある再処理工場は、実験的な工場のため、規模が小さく年間200t程度の処理能力しかない。六ヶ所村の工場は年間800tの処理を見込んでいる。

○では、その4万本を最終的にどうするのか
「高レベル放射性廃棄物最終処理場」を作り、ステンレス製の容器に密封して300m以上の地下に埋めることになっている。この棒は、強い放射線を発していて、元の天然ウランと同じ放射能レベルに下がるまでには数万年かかるといわれている。
しかし、その処理場がない。
日本では勿論のこと、世界のどこにも作られていない。
日本では、経済産業省の認可法人が、立地する自治体を公募しているが手を上げた自治体はない。(一度は応募するも、住民の反発で撤回したのが高知県東洋町)

候補地選びは難航している。

○このままでは「核のごみ」はいつか溢れてしまう。
日本にはいま54基の原発がある。
仮に脱原発に政策を転換したとしても、直ぐには停止できないであろう。
「核のごみ」は増え続ける。
あと3年程度でプールが満杯になる原発もあるという。

プールが満杯になれば、原子炉内の燃料を取り出して交換できなくなり、運転が続けられなくなる。
最近では、使用済み核燃料を、放射線を遮る鋼鉄製の容器に入れて地上で保管しておく「中間貯蔵施設」の計画が浮上している。
東電と日本原電が共同で、青森県むつ市で建設に着工したのが2010年8月。
両社の原発で抱えきれない使用済み核燃料計5千トンを貯蔵する計画だが、工事は震災後止まったまま。
もちろん1ヵ所では足らない。
全国に54ある原発からは年間1000tの使用済み燃料が出る。仮に再処理工場が本格稼動しても800tしか処理できず、年間200tずつたまり続ける計算になり、将来的には同じような施設が3ヵ所必要だといわれている。
他の電力会社も10年以上も前から貯蔵施設の立地を進めているが、反対運動もあって目処が立っていない。
最大の問題は、処分場が決まっていないため、そのままなし崩し的に処分場になってしまうのではないかという不安があること。
国や電力会社は、六ヶ所村に続く二つ目の再処理工場を作る方針で、むつ市の施設でも50年貯蔵したら、そこに運び出すとしているのだが、いつどこに建設するのか詳しい検討は行われていない。
貯蔵施設立地を進めるのであれば、国や電力会社は先送りしてきた使用済み核燃料の処分方法について、早急に検討を始めることが求められてきた。
しかし、福島の事故である。恐らく、検討は宙に浮いているのだろう。

核燃料の後始末を先送りしておいて、脱原発とか維持・推進とか叫ばれているのが現状である。


▼「使用済み核燃料プール」にも触れておかねばならない。
これは、原子炉で使い終わったウラン燃料を冷却するプールである。
前述のように、使用済み燃料は核分裂反応を終えても熱を放出し続けるため、核燃料再処理施設へ運び出すまでの間、循環させた水で冷やし続ける。
猛毒のプルトニウムのほか、強い放射線を出す核分裂生成物を含み、厳重な管理が必要である。

プールは原子炉建屋内にあり、外部から遮るものは鉄筋コンクリート製の壁ぐらいしかない。
圧力容器や格納容器に包まれた核燃料と違って、ひとたび壊れれば、放射性物質の飛散の恐れが高い。
そのリスクも問題視され、対策が課題になっている。

余談になるが、道内の泊原発では、1~2号機のプールがほぼ満杯に近くなっていると聞く。
使用済み核燃料は原子炉ごとに保管することになっているらしい。
3号機のほうはまだ新しいので余裕があるとのことで、1,2号機からでる使用済み核燃料を3号機のプールで保管したいとの申請を国に提出したとの小さな記事が載っていた。

身近でも、そんな切羽詰った問題が進行しているのである。
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by m-morio | 2011-07-21 14:27 | 市民カレッジ | Comments(0)