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はじめのいっぽ

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日々雑感を記録します

受け売り 現代史 原子力発電・・・その11

他国に学ぶ
▽オンカロ
 いつか、世界で唯一つの放射性廃棄物の処分場として「オンカロ」という言葉を使ったような気がする。
あるいは、単にその国の名「フィンランド」と書いただけだったかも。。。

フィンランドに作られつつある「地下特性調査施設」(ONKALO)のことである。f0020352_10171167.jpg
注)フィンランド:
人口533万人、国土は日本の9割ほど。1995年欧州連合(EU)加盟、1999年欧州通貨同盟加盟。
古くから製紙・パルプ産業に支えられた国で、大量の電気を必要とし、電力の約30%は原子力に依存している。
2ヶ所の原発、4基の原子炉を保有。欧州では、フランスと並ぶ原発推進国。
ウランも埋蔵し、硬い岩盤に覆われ、身体に感じる地震はほとんどない。
天然ガスや石油を、隣接するロシアに頼りたくないとの意識が強い。
先のウクライナ問題を目の当たりにしているからだろう。
福島の事故後、政府は再生エネルギーの開発にも力を入れ始めたらしい。

オンカロは、首都ヘルシンキの北西240km、バルト海のボスニア湾沿岸に近い「オルキルオト(島)」(面積およそ12k㎡)にある。
人口は2千人程度の過疎の村であったが、原発の立地によって地元民はいろいろな職を確保でき、国内でも屈指のリッチな自治体となった。

オルキルオトの原発は1号機と2号機がそれぞれ1978年と1980年から創業しており、3号機の建設が2005年から開始されている。
さらに4号機の建設計画も2010年に国会が承認した。オンカロは、この原発から1kmのところにある。
原発で発生する使用済燃料は、所内の中間貯蔵施設で貯蔵されている。
また、発電所内で発生する放射性廃棄物の処分場もあり、地下60m以上の深さのサイロ型の岩盤空洞で、1992年から処分が実施されている。

オルキルオトのオンカロは、f0020352_10203999.jpg
世界で唯一つの”高レベル放射性廃棄物”の地下処分場で、工事は2004年に始まった。
現在、トンネルを掘り進み、深度は438m、トンネルの長さは4.8km(2011.9.9現在)。
地下520mまで掘る計画である。フィンランドの電力会社2社が共同出資したポシヴァ社のHPにその進捗具合が随時掲載されている。f0020352_10284977.jpg
(このHPは、フィンランド語なのでチンプンカンプンだが、雰囲気的にはこれがそうか !(^^)! ・・・と思われる欄があるので探して。。。)
操業開始は2020年で、100年後の2120年まで使用する予定で、その後、厳重に封鎖され”10万年”後まで安全だとしている。

何度も触れるように、原発を運転すると、燃料のウランから、さまざまな放射性物質がたくさんできてしまう。
この後始末が極めて厄介なのである。
原発で使い終わった燃料の中の放射能の害を無視してよい状態になるまで、きちんと保管・管理しておかなければならない。
ヨーロッパでは、この「待ち時間」を"10万年"と見ているのである。
オンカロはこの目的のために工事が進められている。

▽フィンランドで処分の対象となる高レベル放射性廃棄物は、2箇所の原子力発電所から発生する使用済み燃料である。
フィンランドでは、これらの使用済燃料を再処理せずに、そのまま高レベル放射性廃棄物として処分する「直接処分方式」をとっている。
フィンランドで計画されている使用済燃料の処分量は、運転中の原子炉4基と現在建設中の1基から発生すると見込まれている
合計5500トンである。同国では、さらに1基の新規原子炉施設が承認され、それに対して、処分場で最大9000トンの使用済燃料の処分が可能になっている。

参考までに触れると、
使用済燃料は、外側が銅製の容器、内側が鋳鉄製の容器という二重構造の容器に封入して処分される。外側の銅製の容器が腐食に耐える役割を、内側の鋳鉄製の容器が荷重に耐える役割を各々担っている。
容器は、3通りのサイズのものが考えられていて、これは3つの異なるタイプの使用済み燃料に対応するためだという。

因みに、その他の国で、処分場の「候補地」が上がっているのは「スゥエーデン・フランス・米国・ドイツ」である。

▽日本における現状
 原発から発生する使用済燃料は、有効利用のため”再処理”により有効活用することになっていて、再処理後に残った廃液を固めたガラス状のものが処分対象の高レベル放射性廃棄物となる。
この処分については、平成12年度に法律の整備がなされ、実施主体である「原子力発電環境整備機構」(NUMO)が設立された。
地下300m以上の地下に処分することが基本方針とされている。
NUMOは、平成14年12月から、高レベル放射性廃棄物の最終処分施設の設置可能性を調査する区域を公募している。
今後、応募のあった区域の中から概要調査地区の選定が行なわれる予定になっている。

しかし、ご承知のように、過去に高知県東洋町が一度応募するも、住民の反発で撤回した経緯があり、その後、手を挙げる自治体はない。

注)本稿には、主に、経済産業省 資源エネルギー庁 の 「諸外国における高レベル放射性廃棄物処分への取り組み」を参考にさせてもらった。
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by m-morio | 2011-09-14 10:34 | 市民カレッジ | Comments(0)