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はじめのいっぽ

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日々雑感を記録します

受け売り 現代史 緊迫する中東・アフリカ情勢⑫

▼緊迫するイラン 1

f0020352_1191376.jpg▼ホルムズ海峡
 イランがホルムズ海峡を封鎖するぞと警告しているので、その海峡について整理しておく。
ペルシャ湾の出口に位置し、最も狭い部分でおよそ30キロあまり。
ただし、タンカーが航行できる幅はわずか6キロしかないとも言われている。
イランはもちろん、サウジアラビア、クエート、イラク、カタールなどから原油や液化天然ガスを輸送するタンカーが必ず通航する。世界で取引される原油のおよそ20%(40%との報道もあるのだが・・・)、日本のタンカーの80%以上が通るので、封鎖されると、エネルギー価格が跳ね上がり、日本を含む世界経済に重大な影響が及ぶ可能性がある。

さて、イランは本気でホムルズ海峡を封鎖するだろうか。

メディアの解説などでは「制裁が発動されたとしても、直ちに封鎖する可能性は低い」ともいう。
完全封鎖がムリでも、自国の船を沈めたり、機雷を敷設したりして船舶の航行を妨害することは可能のようだ。
実際、イランは、イラン・イラク戦争(1980~88)で、海峡に機雷を敷設し、タンカー攻撃もし、世界経済が大混乱に陥った。
もし、封鎖すれば、イラン自身も、主要な収入源である原油を輸出できなくなって、自らの首を絞めることになるうえ、米国との戦争に発展する可能性が高まる。

2/3付日経によると、
イラン産の原油輸出に異変が起きているという。
生産量はほぼ一定とみられるのに輸出量がじりじりと低下している。
原油はどこにいったのか。
行き先として有力視されているのがタンカーによる洋上備蓄。
イラン国営タンカー会社は大型タンカーを30隻弱と産油国一の隻数を有する。
洋上備蓄で時間を稼ぎながら販売先を探すのではないかと見られている。
日本も、米国からイランに対する制裁への協力を求められている。
しかし、日本は原油輸入全体の約10%をイランに頼っている。
米国とは、輸入削減措置など妥協を図る方向で折衝を続けているが、日本側の削減量については政府内で調整がついていない。
経済界からは、政府の方針が決まらなければ、代替方針が立てられないとの不満も出ている。
対応が遅れるほど、調達先の確保が難しくなりそうだ。
普天間基地問題に例をあげるまでもなく、日本という国は何かにつけ決断が遅い。 
米国は、また、しびれを切らして、"こうしなさい"とか"こうします"などと言い出しかねない。




▼イスラエルの動向
 イランの核問題とペルシャ湾をめぐる情勢は、今後どうなるのか。
イスラエルの動向に注目。
イスラエルのネタニヤフ首相は、
イランの核開発は、国の存亡がかかった重大な脅威とし、「あらゆる選択肢で対抗する」と繰り返し表明し、
軍事攻撃の準備を進めていると言われる。
ただし、何度も言うが、イランに対する軍事攻撃には、大きなリスクが伴う。
イランの国内に複数ある核施設を、1度の空爆で全て破壊することは不可能である一方、イランには反撃能力がある。
保有するミサイルでイスラエルを直接攻撃することができるし、レバノンの「ヒズボラ」に行動を起こさせることもできる。
ペルシャ湾の米軍施設も、攻撃の対象となる可能性もある。
要は、中東全域を巻き込んだ戦争に発展する危険性をはらんでいる。

イスラエルは軍事攻撃に踏み切るのか。
ネタニヤフ首相は
「核を持ったイランとは共存できない」との姿勢を変えない。
従って、今後、軍事攻撃の効果と報復による被害とを天秤にかけ、決断すると見られている。

米欧は、”強力な制裁”でイランの核開発にブレーキをかけることが可能だとして、制裁の効果を見極めようとしている。

しかし、制裁で核開発を阻止できない場合は、イスラエルが先制攻撃を行う危険性が高まる可能性は大きい。

その時期が何時なのか、現時点では分からない。

米国の情報機関が「イランはすでに、核兵器をつくる能力を備えつつある」と見ているので、残された時間は限られているのかもしれない。

万が一、この地域で戦争が勃発したとなれば、エネルギーを依存する日本も、甚大な影響を被ることは間違いない。

・・・・と書いたところに、こんな記事が。。。

12.02.11日経
 イランのアハマディネジャド大統領は11日、イラン革命の記念日に当たり演説し                 
「核開発分野で近日中に重要な発表をする」
と述べた。
詳細は不明だが、核開発関連の新たなプロジェクトを発表する可能性がある。
 イラン国営テレビが伝えた。大統領はイランの核開発阻止を狙った米欧の制裁は「得るものがない」と強調。「世界はイランの核技術の発展を示す重要な発表を聞くことになる」と述べた。
 イラン包囲網を強める米欧の制裁でイラン経済の打撃は深刻化しており、米欧をけん制するとともに、3月のイラン国会選に向けて国内保守派の結束を引き締める狙いとみられる。                       
一方、イラン国会は検討していた欧州連合(EU)に対する原油の即時輸出停止法案を提案せずに閉会しており、硬軟交えた対応で米欧を揺さぶる構えだ。


さて、どんな発表なのか?
注目したい。。

(完)
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by m-morio | 2012-02-12 11:14 | 市民カレッジ | Comments(0)