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はじめのいっぽ

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日々雑感を記録します

奮戦の記:「イスラームの日常世界」を読む 2

イスラームを学ぶに先立って、若干の基礎知識を。。。 

▼本書の「はじめに」
「濃紺の夜空に、金色の糸で、ぬいとったような新月が、その最初の光を、ひとすじ、ひそやかに放つ。
新しい月の到来。」
・・・・・なかなか詩的な表現で本書ははじまる。

はじめに・まえがき・序など、表現は異なっても、多くの書籍にこのような書き出しがあって、著者の意図や狙いなどがまとめられている。
だから、私も“はじめに”は必ず、しっかりと読むことにしている。

▼本書では、まず、日常生活と密接な関係を持つイスラーム暦について触れている。
イスラム暦は、太陰暦。太陰月を基に作った暦。
月が朔(さく・・新月)から次の朔に、または望(ぼう・・満月)から次の望に至るに要する時間(29日12時44分2秒8)を基に作られた暦だという。
1年は354日で、太陽暦より11日短い。さらに一日の始まりが日没からはじまり、月の始まりはきちんと新月がでるのを確認して始まる。

では、新月とはどんな状態なのか、誰が何処で確認するのか・・・・・との疑問がだされたのですが、
今ひとつ明快な結論に至りませんでした。

天文学などという代物にはとんと縁の無い私が、正正しくお伝えすることは難しいのですが、
書籍などによると・・・・・・・・・
新月というのは、形の上でいえば、月が姿を隠した状態から、かすかに月の輪郭がまた現れてくるのを観測するらしい。
天文学でいう新月の後の「初見の月」の意味だという。
もっと日本的に表現すると、大体「二日月」と呼ばれる頃の月と考えればよろしいようです。

「初見の月」はどこで、誰が観測するのか。
「どこで」・・・・・
結論からいうと、「それぞれの場所で行なう」ということらしい。
大体は国などの一つの行政区画ごとでまとめているようだ。
「誰が」・・・・・その地域を統括するイスラームの権威当局が任命した新月実視委員がおこなうようだ。
見えそうな場所に何人か派遣して月を探し、複数人が確認したときを「新月の初見」とするらしい。
ついでに、
「曇天の場合にはどうなる?」・・・・・
曇天で月が見えない場合でも条件は同じ。今日見えなければ明日ということになる。
ただ、いつまでも伸びるかというとそんなこともない。国中が曇りというようなことはそうそう起こらないのだ。
また、実際に見えなくとも計算された日から二日以上ずれる場合はその日から月が始まるなどの運用も行なわれているらしい。

物事をキチンと決めたがる日本人にはなかなかすっきりしない事の決め方なのですが、隅々まで突き詰める必要も無いように思います。

イスラム圏の国々でも、イスラム暦とは別の日常の暦を持つ国は多くあるようです。
ただし、ラマダーン(断食月)の始まりや終わりといった宗教的な意味を持つ日取りの決定には今も、「初見の月」という現実の観測が重視されているようです。

なお、新月を国旗に描いている国も少なくない。
パキスタン、リビア、アゼルバイジャン(下図の順序)など。
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▼ムスリム社会
著者は、イスラームを意識しながら生活している人たちの社会を「ムスリム社会」と定義している。
そして、現実としては、意図に反してなかなかイスラーム的生活ができない人々もいる。
また、西欧社会で教育を受けた人々もいる。
そのような人々も全て含めて考えていくという。
現実に生きている社会のなかに、イスラーム原理がどのように存在しているのか。
そのなかに生きている小さな個人個人の生き様を、明らかにしていくことが本書の目指すところだと記している。
▼世界の宗教人口
 最も多いのは、「キリスト教」22.8億人(33.0%)、次いで「イスラム教」15.5億人(22.5%)
となっている。(世界国勢図会2011年版より)
また、イスラームの分布状況の概要を把握するのに下図を参照。
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この地図は、イスラーム諸国会議機構加盟国を表したものです。
この機構は、イスラム世界の連帯強化と聖都であるエルサレムの奪回を目的に1971年に設立された組織で、イスラム諸国56カ国とパレスチナ開放機構(PLO)が加盟している。(「イスラームの世界地図」 21世紀研究会編 文春新書 より)

▼アラビア語
アラビア語は、ムスリムにとって、神の啓示がくだされた言葉として特別の価値を持っている。
よって、クルアーン(コーラン)の翻訳は禁止されている。
各国語に訳されているものは、すべて“解釈”ということになっているのだそうだ。

全世界のムスリムは
「アッサラーム・アライクム(あなたに平安を)」
とアラビア語であいさつを交わす。

これから、会でもこの言葉を唱和しましょうか・・・・という講師から冗談? が飛び出しました。

個人的には、ご勘弁を!! です。

もろもろの意味合いから。。。。。。
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by m-morio | 2012-05-03 13:03 | 市民カレッジ | Comments(0)