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はじめのいっぽ

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日々雑感を記録します

全人代・・・戸籍制度の弊害・・統一求め意見書

全人代は3月の話題。 でもあと2日しかない。今月中に整理してしまわなくちゃ・・と思うのですが。。

中国では、国民の戸籍が出身地によって「農村戸籍」と「都市戸籍」に厳格に分けられています。もともとは農村人口が都市へ流入するのを防ぐという目的のための制度でした。

戸籍は公安部(警察)が管理し、その異動(変更)は厳しく制限されてきました。このため特別な場合(軍隊への入隊、大学進学など)を除いて農村出身者が都市で住むことは不可能です。

しかし、近年の経済発展に伴って都市部の人手不足を補充するという理由から、農村戸籍を持つ人々の移動が行われています。
かつては農閑期に限っての都市部への大量移動を「盲流」(もうりゅう)という表現で否定的にいわれていましたが(その後「民工潮」(みんこうちょう)といわれるようになりました)、改革・開放を推し進める過程において、安価な労働力の確保や農民の現金収入を助けるといった観点から、肯定的に捉えられるようになってきました。

とはいえこの戸籍制度は未だいろいろな問題を抱えた制度であることには変わりありません。
都市と農村の戸籍を厳格に区分した現行の戸籍制度を廃止し、都市、農村共通の戸籍法の制定を求める声が強まっています。
 中国の農村人口は約8億人(注)で、このうち約2億人が都市への出嫁ぎ者とされています。
1958年に制定された現行の戸籍制度では、出稼ぎ者が都市に定住しても農村戸籍は変わらず、都市の医療、義務教育、社会保障制度を受ける権利がない。結婚や就職などでも差別されているのだそうです。

(注)予断ですが、中国の統計は政府が発表するからと言って正しいと言うことにはならないようです。この農村人口一つにしても一説には人口の7割=9億人ともいわれ私の読んでいる新聞ですら、記事と社説で異なった数字を使っています。そもそも人口13億人と言われていますが、これとてあてにならないのです。例の無国籍の子供たちが数千万人に上るとさえいわれ、その実態が把握されていないのですから。

全人代で、「誤った戸籍制度が(出稼ぎ者などの)福利厚生や社会保障の権利を奪っている」と訴え、現行制度を廃止し、統一戸籍法の制定を求める意見書を提出し、賛同の声が相次いだと報道されました。

中国政府も「戸籍制度見直しに向け、研究を進めたい」(公安省)としています。

ただ、一方で、「福利厚生の充実した都市に農民が流れ込めば、都市は負担に耐えられない」との指摘もあり、今後の論議は曲折が予想されます。




以前にご紹介した 杉本信行著 「大地の咆哮」 に次のような一節があります。

05年、国家統計局が中国の入□が13億人を突破したと発表、13億人目の赤ん坊に認定証
が渡されたことは記憶に新しいが、実際にはそれを大きく上回っているのではないかと見られて
いる。
 たとえば、ポリオ(小児麻痺)撲滅のため、10年にわたり農村部でのワクチン投与に携わった
日本の医療関係者はこう語る。

 「一人っ子政策を実施してきた現地の計画出産委員会の統計に従ってポリオワクチンを持っていくと、たいてい2割から3割は足らなくなる」

つまり、実際に集まってくる児童数は、それぞれの計画出産委員会が把握している数より2割
以上多いのだ。一人残らずポリオワクチンを投与しなければ無意昧になることから、ふだんは罰金を恐れて隠されている無戸籍児童が連れられてくるからである。
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by m-morio | 2007-03-29 09:06 | 中国のこと | Comments(0)