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はじめのいっぽ

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日々雑感を記録します

食の文化

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「空を飛ぶものは」 飛行機 以外
「四本足のものは」 机 以外
なんでも食べる・・・というのが中国人といわれる

と聞いたことを思い出している。
きっかけは 先日の新聞記事である。

「犬肉禁止令」…道新08.07.13
北京市は北京五輪関係者が宿泊するホテルに、五輪期間中は犬の肉を使った料理を出さないよう通知した。
理由は
「多くの国で犬を食べる習慣がなく、犬は人類の友であるから」
中国の飲食業協会も加盟店に対して自粛を呼びかけている。
犬を食べる習慣のある雲南、貴州地方の料理店が重点対象という。

1988年のソウル五輪で、韓国の犬肉料理が海外から批判されたのを教訓としているのであろう。

個人的には(心情的には)
“犬を食べて欲しくない”とは思うが とんでもない野蛮な行為だとは思わない。
中国では、古代から犬肉は食用として供されてきた。その文化が一部の地域(民族)に引き継がれているということであって、察するところそれらの地域では犬をペットとして飼うという習慣はなく、豚、羊の類と同列に受け止めているのだろうと理解しているのだが・・・。





これと似た問題に“鯨肉”がある。
四方を海に囲まれた日本では、海の恵みを食べ物としてきた。
日本人にとって、鯨は“魚”であり、貴重なタンパク源として古くから利用されてきた。
捕鯨が盛んになったのは江戸時代の頃からであろうか。
捕鯨が行われた地域を中心に独自の食文化が生まれ、肉はもちろん、油、皮、内臓まで利用され、鯨料理は日本独特のものがあるのだろう。

ところが今捕鯨問題は世界を駆け巡っている。
「捕鯨」は是か非かという構図なのであろうが、その内容はかなり複雑なようである。
即ち
・資源としての鯨
・自然保護の対象としての鯨
・文化としての捕鯨
・観光(ホエールウオッチング)との対立
・その他諸々
とその論点が多岐にわたっているのである。

日本国内にも、捕鯨反対のNGOが存在し、最近新聞紙上を賑わした。
また、捕鯨問題を扱う「国際捕鯨委員会(IWC)」には捕鯨の経験も無い国が参加している。
マスコミと専門家が捉えている構図にも少なからぬズレが見られるらしい。
など
問題の複雑さを物語っている。

鯨を食料として捕獲してきた「国」には、「食文化としての鯨肉食」が存続するのに対して、反捕鯨国の多くは、鯨を食料としてきた歴史が途絶えて久しいために、食料と見る文化が残っておらず、保護の対象となる「野生動物」と見るという見解の相違が生じているようである。

漁業も変わった。当初の沿岸捕鯨は、資源枯渇のために徐々に沖合いに、そして遠洋へと魚場を移動していった。現在のような冷凍技術がなかったころは、保存できる鯨油や髭などを対象とした産業であったこともある。

調査捕鯨もままならなくなり、商業捕鯨停止で業者も減少している。
「大和煮の缶詰」は鯨肉の定番商品であった。ところが大手の水産会社は二年ほど前から、調査捕鯨で得られた鯨の肉を使った缶詰の製造を相次いで取りやめた。理由は、海外で反捕鯨運動が活発化する中で、国際的な取引をする大手商社にとって鯨肉を扱うことはリスクが大きいと判断したようである。

日本の政府は
「鯨も海洋生物資源の一つとして、科学的根拠に基づく適切な保存を図りつつ、持続可能な利用が認められて然るべき」との考え方
を取っている。

随分遠回りした。中国との関係に話を戻そう。

中国でも、この鯨食に対しては概して否定的である。
中国当局側は比較的冷静な立場をとっているようであるが、例のインターネット上の世論は「捕鯨反対」が圧倒的だという。
中国在住経験のある新聞記者によると
「歴史・文化的に鯨と縁の薄い中国人が、その肉の味も利用価値も知らないうえに、日本人と鯨の深いつながりもほとんど理解していない」

・・・・と理解不足の感を否めない。

一般の中国人は鯨肉を見たことも食べたこともない。スーパーや市場で売っていないのだから・・。(前掲記者) 

言うならば、なんにも分かっていないのに(深い理解も無いのに)勝手な解釈と“感情的な反対”なのだろう。

“犬”と“鯨”・・・両者は「伝統的な食文化」という点では共通性はある。
もし、「鯨を食べるから」日本は嫌い・・と言われたら、「犬を食べる中国は嫌い」という反論になる。

食文化は 柔軟な かつ 寛容な 感覚でとらえていかなければ表面的なののしり合いになりかねない。


身近に、イルカ大好き人間がいる。

イルカもクジラも同類なのよ 
それを食べるなんて 
とんでもない! 
しんじられな~い!

と白い目で見られていて、我が家では鯨食の話はタブーである。
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by m-morio | 2008-07-20 10:50 | 中国のこと | Comments(0)