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はじめのいっぽ

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日々雑感を記録します

受け売り 現代史 : ロシア~グルジアとの抗争~

世界は「金融危機」に陥るのでは・・と騒がれている、一方わが国の政治は野党も与党も「国民の生活」をなんと心得ているのか・・という体たらく。

私はと言えば、清原の引退に過ぎし日を想い、ファイターズのCS進出にホット胸をなでおろしているという能天気さです。

そんな中で、「現代史」の秋の講座が始まりました。
前回のイギリスによる植民地化の流れの中でシンガポール、香港、上海と巡り、次は「ロシア」と予告されていました・・。6月のことでした。

そして、8月8日に始まった北京オリンピック、そしてパラリンピックと続き9月には一連の行事も終わり開催国中国もホット一息ついたであろう・・と思う間もなく、またまた”食品問題”が世界を駆け巡っています。中国はいろいろな意味で話題を提供してくれます。

さて、こんな記事が載りました・・・
グルジア軍は7日夜から8日未明にかけて、同国からの分離独立を主張する南オセチア自治州の州都ツヒンバリへの攻撃を開始した。 事態を受け、同州に平和維持部隊を駐留させ独立派勢力の後ろ盾となっているロシアは、国連安全保障理事会の緊急会合の招集を要請した。
(2008年8月8日 読売新聞から抜粋)
北京オリンピック開会式当日、南オセチアにおいて、グルジア軍と南オセチア軍が軍事衝突したのです。直ちにロシアが軍事介入したことで、世界の注目が集まりました。

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これから、ロシアとのかかわりを進めていくに先立って、まずグルジアとはどのような国なのか、どのような人々が暮らし、そしてロシアとの関係は・・・と多少総花的になりますが整理してみます。
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オリンピックの開会式の日に、なんという”タイミング”なのであろうか・・・と思っていたら、どうやらグルジアのサーカシビリ大統領はこの時期なら、プーチン首相は北京に居るし、大統領も不在だし、ロシアも武力攻撃まではしてこないであろう・・と高を括っていたのかも知れませんが、実際は、ロシア軍は、北京からの指示で武力介入しました。
”平和の祭典”といわれるオリンピックの開会式に出席していた米国のブッシュ大統領に、プーチン首相は「事実上、南オセチアでは戦争が始まった」と言い、ブッシュ大統領は「誰も戦争を望んではいない」と早期解決を期待するとの考えを示しました報道されました。

では、グリジアの抱えている諸問題とは・・。

◇まず位置関係を
地理的には、ロシア、トルコ、アルメニア、アゼルバイジャンに囲まれ、特にロシアとの国境に大カフカス山脈が横たわっています。
カフカス(コーカサス)地方と呼ばれ、黒海とカスピ海に挟まれて、面積は日本の1/5程度(北海道より少し狭い)。
主な民族はグルジア人で、紀元前からこの土地に暮らしている民族です。宗教は主にキリスト教(グルジア正教)です。
[参考]
グルジア:
人口・・463万人(グルジア人70%、アルメニア人8%、ロシア人6%)
南オセチア自治州:
人口・・7.2万人(オセット人64%、グルジア人25%、ロシア人3%)
アブハジア自治共和国:
人口・・21.5万人(アブハズ人44%、グルジア人21%、アルメニア人21%、ロシア人11%)
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◇歴史
黒海とカスピ海に挟まれた交通の要所に位置するグルジアは、つねに他民族から侵略を受け続けてきた歴史を持つ国です。幾多の変遷を経て、19世紀にロシア帝国に併合され、1922年ソ連邦結成に参加し、91年にソ連邦が崩壊とともに独立しました。
◇グルジアの実効支配が及ばない地域
地図で分かるように、グルジア国内には、ロシアと国境を接し「南オセチア自治州」と「アブハジア自治共和国」という地域があります。どちらもグルジアからの独立を求めていて、グルジアの実効支配が及んでいません。
オセチアは、1920年代前半に南北オセチアに分割され、ソ連に吸収された後、ソ連崩壊時に北オセチアは”北オセチア共和国”としてロシアに属し、南オセチアはグルジアの自治州となりました。
◇南オセチアとアブハジアの関係
南オセチアと同様、グルジアからの独立を求めるアブハジア自治共和国は、南オセチアで軍事衝突が起きた際、南オセチアとの相互援助合意に従い、アブハジア内のグルジア支配地域を奪回する行動を見せます。こうして戦火は南オセチアから、アブハジアへも飛び火しました。
◇ロシアとグルジアの関係
2004年にグルジアの大統領に就任したサーカシビリ大統領は、米国留学の経験もあり、グルジアのNATO加盟実現を目指し、親欧米政策を進めてきました。
これに対し、ロシアは、独立国家共同体(ソ連から独立した国々の共同体)(注)各国を外交の最優先地域と位置づけていて、こうしたグルジアによるNATO加盟を求める動きにを苦々しく思っています。
また、ロシアは南オセチアの多くの住民にロシア国籍を与え、分離・独立の動きを助長してきただけに、グルジアの進攻を受けて危機にさらされている「同胞」を見捨てれば、国内で政権が批判を浴びることにもなりかねないのです。
注)グルジアは、2008.8.12この共同体から脱退を表明し、14日の国会で正式に決定しているとのことです。08.10.07追記
◇グルジアは石油、ガス輸送の拠点
グルジアは黒海を通じて欧州にアクセスがあり、トルコや北カフカス地域にも隣接しています。グルジアの首都トビリシは、アゼルバイジャンからトルコにつなぐパイプラインの中継地であり、ロシアを通らずにカスピ海の石油やガスを、アジア、中東から欧州に輸送することができるため、欧州諸国にとって重要な拠点となっています。グルジアなどのNATOへの加盟問題などロシアは、グルジアへの影響力を確保しようと必死になっているのも事実です。

 
 このような複雑な事情のある中で、欧米諸国は“西側”への加盟を目指すグルジアを支援しています。これは思想的な理由ばかりではなく、エネルギー問題が密接にからんでいるようです。
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 交戦が始まって間もなく2ヶ月になろうとしていて一見事態は収拾したかのように見えるのですが、どうしてどうして根底に渦巻く“国益”が絡んだ事態はそんなに簡単には治まりはつかないでしょう。

[余談]
グルジアのワインにまつわる話が08.10.02の道新夕刊の「今日の話題」というコラムに載っていましたので抜粋で残しておきます。

グルジア紛争を報じる欧州の新聞で“クレオパトラの涙”という言葉を何度も目にした。
良質のグルジア産ワインをこう呼ぶのだそうだ。
この地方のブドウ栽培は世界最古の歴史を誇る。さかのぼること5千年前。丘陵地のわき水でブドウの原種が育ち、ワインが誕生した。これがのちにエジプトに渡り、クレオパトラが愛飲することになる。その芳醇な味に感激して落涙したというのだ。
グルジアの人々がいま流しているのは、どんな涙だろうか。紛争による被害はワインの集積地である中部の都市ゴリ周辺に集中している。多くの貯蔵庫も襲撃されたという。
ロシアは、グルジアに親米政権が誕生してから、その輸入を禁じてきた。今回の紛争がワインを目的にしたものではないかと揶揄される理由である。
日本ではこのワインは簡単に手に入る。平和であればこそだ。
グルジアワインを見かけたら、紛争の現状にも思いをはせてほしい。

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by m-morio | 2008-10-04 16:44 | 市民カレッジ | Comments(0)