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はじめのいっぽ

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日々雑感を記録します

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今春、ちえりあ(生涯学習センター)で、映画『100,000年後の安全』 を観ました。フィンランドの「オンカロ」を取り上げた作品です。f0020352_13425820.jpg

このオンカロについては、既に本ブログでも紹介しましたのでここを参考にしてください。

 世界でただ一箇所、核廃棄物を地下に埋設し、放射能が無力化する10万年後まで保管しようという遠大な計画で建設中なのがオンカロ。

「監督のマイケル・マドセン自らが、建設が進行中のオンカロ施設に潜入し、このプロジェクトの実行を決定した専門家たちに、未来の子孫の安全性について問いかける」という形式で映画は進められる。

保管・処分は、
宇宙に運んではどうか・・・・・打ち上げに失敗した場合のリスクは大きい
海底ならどうか・・・・・・・・・・・侵食によってどのような変化が起こるか、極めて不安
よって「地下」なのだ
という議論から始まる。

この施設は、2020年に完成し、その後100年間にわたって核廃棄物を搬入し、その後全施設を封鎖し、全てを埋設し10万年間自己完結的に保存(放置?)されることになっているという。
オンカロの外観:
f0020352_13311574.jpg

関係者の中には、その埋設した施設の上に、森林が再生され、多くの子どもたちがそこで生活している姿を想像(期待)している発言すらあった。

後世の人間が、その施設を宝物の宝庫と勘違いして掘り返す心配はないのか・・・・・
人間はきわめて好奇心の強い生き物だから、その可能性はある。

では、近づくな! 危険だ! 掘り返すな  ! 核廃棄物だ! との意志・意図を伝える看板を作ってはどうか・・・
いや、5万年や6万年後であっても、今地球上で使われる言語が、その時代に通じるか分からない! 

図で示すか?髑髏マーク、放射能マーク 
何を書いてもその意図が通じるという保障はない。

結局は、“何も分からない” 10万年後のことなどは。。。
よって、オンカロは安全な設備・・・・・とは断定できない設備なのだ。

ここで考えなければならない。
オンカロに核廃棄物を埋めたことで問題は解決されるのだろうか。             
今、現世の我々だけが一時的に安全だと勘違いしているに過ぎないのではないだろうか。
そもそも、オンカロは誰のために作られているのだろうか。
未来の子孫のためだろうか。
今生きる人間のために作られた施設なのでは?。 

原子力発電のアキレス腱と言われた核廃棄物の処理が、これで解決したぞということを見せるために作られようとしているとしたらとんでもない勘違い。
怖いのは 「放射能」で、かつ「人間」なのかもしれない。
やっかいな核のごみの処分問題に迫り、誰にも保障できない10万年後の安全、放射性廃棄物の埋蔵をめぐって未来の地球の安全を問いかけるドキュメンタリーだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 わが国に振り返ってみると、そもそも核廃棄物処理の目処も立たないまま原発を作った時点で、倫理観が欠如していたのではないのか。
今、内閣が1年持たない状況だ。核廃棄物のように超長期的にわたる課題を進んで解決しようという首相は現れない。
10万年後には人類が絶滅しているから、10万年後のことは考えなくて良いということにはならない。
むしろ、10万年後も人類は続いているという前提に立って現世代の責任を考えるべきではなかろうか。
自分たちの繁栄、安泰のために、未来の安全と健康を犠牲にしてよいものではない。



原発の推進か、脱原発か・・・・不十分でも、そろそろ方向付けを示すべき時期にきている。
「核燃料サイクル」は本当に破綻するのか、「核のごみ」問題はどう処理されようとしているのか・・・・

難題が山積である。

次回以降整理していくことにします。
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by m-morio | 2012-08-22 13:45 | 市民カレッジ | Comments(0)
本稿での「原発」に関する書き込みは昨年10月を最後に途絶えていました。
少し時間に余裕ができましたので、続けていきます。
 
 わが国の原発の数は、最近まで54基といわれてきたが、福島第1原発の4基の廃炉が決まってからは50基とマスコミは伝えている。
既に運転を停止したのが3基、もんじゅは試運転を中断中、青森県では2基建設中(工事は中断しているが)である。
5月には、これらの原発の全てが稼動を停止した。
しかし、脱原発が声高に叫ばれるのを聞こえていて聞こえぬ振りをしているのか、それとも安全にそれほど自信を持っているのか、暫定の安全基準を御旗にとうとう大飯原発の再稼動を強行した。(3、4号基とも営業運転を開始した。)
福島の4基が重大な事故を起こすに至った正確な経緯は未だ明らかにされていない。
即ち、メルトダウンに至った原因は特定されていない。 そもそも原子炉に近づけないのだから究明には限界があるというのだが。。。。

それでも、国と東電は、事故の原因は「津波」であるとして、既存の原発の安全は問題ないという。
新たに安全対策を担う原子力規制委員会(注1)の人選ですらふらふらし、新たな安全基準も、安全に責任を持つ機関もないまま首相は原発の安全に「私が責任を持つ」と豪語する。
自分が今おかれている状況をどのように認識しているのだろう。
来年はおろかあと数ヶ月の在任かもしれないのにどのような責任の取り方を描いているのだろうか。
ユーロの崩壊と世界恐慌の瀬戸際に立たされているいま、国の明日を左右する政治のあまりにも軽さに、日本沈没も近いのかと憂う。

注1)福島第1原発事故で、原子力行政の推進と規制の区分があいまいで安全規則の「無責任状態」に問題があったとされた。このため、規制部門を経済産業省などから切り離し、独立した規制組織を作ることにした。
委員会は原子力の専門家など5人で構成する。
その下に事務局の「原子力規制庁」を置き、実際の調査などを行なう。
その「原子力規制庁」は4月に設置する予定だったが、まだ目処が立っていない。

ところで
原発の数の表示で迷っています。「機」なのか「基」なのか。
例えば、日経の記事をみると
「日本には運転から40年超がたち、高経年化した原発も3ある。日本原子力発電敦賀原発1号、東京電力福島第1原発1号、関西電力美浜原発1号機だ。米国に8、英国に4あるが、フランスとドイツには1もない。」
といった具合だ。
どう理解したらいいのだろう。
この写真の説明では、泊原発「3号機」となっている。(日経ではないが)
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「機」は、原子炉を表し、「基」は、周辺設備を含めた表示なのだろうか?
どなたか ご教示 を お願いします。
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by m-morio | 2012-08-18 15:09 | 市民カレッジ | Comments(0)
f0020352_1215191.png 7月に開講された現代史の講座で、 「ロシア近隣諸国・・・ソ連崩壊後20年」 を統一テーマとして、
「プーチンのロシア」、「ヤヌコビッチのウクライナ」、「サーカシビリのグルジア」、「カリーモフのウズベキスタ」
が採り上げられました。
ソ連崩壊後、隣接する諸民族が独立を果たし、それぞれの道を歩み始めました。
資源に依存して成長してきたロシア経済にも陰りが見えてきています。
プーチンのロシアの今後はどうなるのか、そして近隣の諸国はロシアとどのように付き合おうとしているのか。現状とこれからの展望を学びました。

 本稿では、その全てを網羅することはできませんが、「グルジア」は、1991年のソ連崩壊後も、民族紛争や民主化革命など、世界の注目を集める問題を惹起し、特に2008年に再燃した「南オセチア紛争」はまだ記憶に新しく、ロシアによる力の外交に世界が注目し、反発もしました。
後、南オセチアはロシアの後ろ盾を得て独立を宣言するも、それを承認しているのはロシアのみに過ぎません。

そんな「グルジア」の歴史を辿ってみることにします。

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1 グルジアという国
1)位置
グルジアは、黒海とカスピ海に挟まれたカフカス(コーカサス)山脈の南側から黒海沿岸に広がる。
カフカス山脈を挟んで北側はロシアと接し、東南部はアゼルバイジャンと、南部はトルコ、アルメニアと国境を接している。
古来より多くの民族が行き交う交通の要衝で、幾度も他民族の支配を受ける。
温暖な気候から、ワイン生産が盛ん。

2)概況
・1991年4月9日にソ連から独立宣言。
・「グルジア」はロシア語に由来し、英語名は「ジョージア」(Georgia)
・面積・・・・・日本の約五分の一
・人口・・・・・435万人
(南オセチアとアブハジアを含む)注)人口を捉えるときに、この両地域を含めるか否かが問われることがある。本稿では、これらの地域がグルジアの実効支配が及ばないとはいえ、ロシアが承認した「独立」を世界が認めていない現実を考慮し、総人口に両地域を含めた計数を採用した。出所:「世界国勢図会」(矢野恒太記念会 編集・発行 2011/12版)
・首都・・・・・トビリシ
・民族・・・・・グルジア系(83.8%)
・言語・・・・・公用語はグルジア語
・宗教・・・・・主としてキリスト教(グルジア正教)
・内政・・・・・2003年のバラ革命を経て、サーカシビリ氏が大統領就任。
2007年11月、大統領と議会の選挙実施時期を巡って政府と野党側が対立、非常事態令を出す事態までに発展。
2008年1月の繰上げ大統領選挙で、サーカシビリ大統領が再選。
国内に、アブハジア、南オセチアの分離主義地域を抱え、両地域には中央政府の実効支配が及んでいない。
・外交・・・・・政権は、親欧米路線を明確に打ち出している。
また、NATO加盟を目指しており、トルコ・アゼルバイジャンとの地域協力にも熱心で、筋金入りの反ロシアを指向。
ロシアとは、アブハジア、南オセチア問題、グルジアのNATO加盟に向けた動き等を背景に緊張感が続いていた。
2008年8月、グルジア軍と南オセチア軍の軍事衝突にロシアが介入したことで、両国間の緊張は武力紛争に発展。EU等の仲介により停戦したものの、その後、ロシアが南オセチアおよびアブハジアの独立を一方的に承認。ロシアとの外交関係は現在も断絶したままである。
・対ロシア歴史観
カフカスの有力民族でありながら19世紀にロシア帝国に併合され、ロシア革命後に独立宣言するも、赤 軍(ソ連の正規軍)の侵攻でソ連に加盟。ロシアを「侵略者」と見なしている。ソ連崩壊後は元ソ連外相のシュワルナゼ氏が指導者としてロシアと距離を置く外交を進めた。
・経済・・・・・主要産業は、茶・柑橘類・たばこ・ぶどう栽培を中心とする農業および畜産業、紅茶・ワインを 中心とする食品加工業など。旧ソ連解体後、一時経済は混乱したが、徐々に安定成長を遂げる。2006年3月に主要貿易国であるロシアがグルジアの主要輸出品であるミネラルウオーターやワインの禁輸措置を取ったとで、関連産業が深刻な打撃を受けたが、その後徐々に販路開拓に成功している。
2008年8月のロシアとの武力衝突およびその後の世界経済危機はグルジア経済に深刻な打撃を及ぼ したが、2010年には6.4%の成長率を達成するまで回復した。
  
・なお、ソ連の支配者スターリンと80年代の外相シュワルナゼ(後にグルジアに招かれ、国家評議会議長 を経て大統領に就任)はともにグルジア人であった。

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by m-morio | 2012-08-15 12:14 | 市民カレッジ | Comments(0)