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日々雑感を記録します

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毎日、世界中で原子力発電所から出される大量の核廃棄物が、それぞれの国で暫定的な集積所に蓄えられています。                                                            その集積所は自然災害、人災などを受けやすいため、地層処分(用語集⑨)という方法が検討されています。諸外国の多くはこの核廃棄物を直接処分する方法をとっていますが、わが国はそれらを再処理する核燃料サイクル(用語集②)を推し進めようとしています。いや、推し進めてきました。 
フィンランドのオルキルオトでは、固い岩を削って作られる地下都市のような巨大システム=世界初の核廃棄物の永久地層処分場の建設が進められていることは前回触れました。

でも、私は、

「人間が10万年後の物事に責任を持って対処するのは不可能なのではないだろうか」
と思っているのですが。如何でしょうか。

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by m-morio | 2012-09-07 09:36 | 市民カレッジ | Comments(0)
原子力発電関連用語集
この用語集は、適宜修正・追加する予定です。 最終補正・修正日:12.10.20
目次
①原子力発電
②高速増殖炉もんじゅ
③MOXとは
④核のごみ
⑤使用済み核燃料の再処理
⑥高レベル放射性廃棄物
⑦プルサーマル
⑧プルトニウム
⑨地層処分
⑩ガラス固化体
⑪再処理工場
⑫使用済み核燃料プール
⑬廃炉
⑭再生可能エネルギー
⑮エネルギー・環境戦略
⑯中間貯蔵施設
⑰大間原発
⑱原子力規制委員会
⑲安全評価(ストレステスト)
⑳バックフイット制度
21 フルMOX

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

①「原子力発電」
原発では核分裂を起こしやすいウラン235を燃料に使う。人為的に起こした核分裂と、同時に自然発生する核崩壊のエネルギーを蒸気として取り出している。
燃料は全体を金属で覆った被膜管に充填する。燃料から発生する熱エネルギーで被膜管の外部を循環する水から水蒸気を作り、タービンで発電する。被膜管は水中にあることが必須である。
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②「高速増殖炉もんじゅ」
 通常の原発(軽水炉)で使うウラン燃料のうち、核分裂して熱を発するウラン235は数%しかない。
残りのほとんどは核分裂しにくいウラン238で、これに高速で中性子を当て、核分裂するプルトニウムに変えようとするのが「高速増殖炉」。
理論上は消費した以上のプルトニウムを生産(増殖)するとされる。
もんじゅは、技術的な問題を検証するための「原型炉」と位置づけられる。
軽水炉は原子炉の冷却や熱の伝達に水を使うが、水は中性子の飛び交うスピードを減速させる。
高速増殖炉は、中性子を高速に保つため、減速作用の小さいナトリウムを使う。
 核分裂の熱を利用し、タービンを回して発電する点では、軽水炉と高速増殖炉は同じ。
軽水炉では、原子炉の中を循環する水(蒸気)で直接タービンを回す「沸騰水型」と、別に隔離された水に熱を伝えて発電する「加圧水型」に分けられる。
高速増殖炉は加圧水型に似ているが、さらに複雑な構造。
水に触れると激しく反応するナトリウムの特性を考慮した安全策のため。
高速増殖炉では、軽水炉の使用済み核燃料を再処理して取り出したプルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を使う。核燃料を有効に利用するこの仕組みを核燃料サイクルと呼び、原子力政策の根幹としてきた。
しかし、高速増殖炉の開発の遅れから、国はMOX燃料を軽水炉で使う「プルサーマル計画」を目指し、泊原発3号機などでの導入を予定したが3.11の事故の後、計画は凍結されている。
青森県六ヶ所村の再処理工場も、トラブル続きで運転開始のめどが立っていない。核燃料サイクルを実現できても、再処理によって「核のごみ」高レベル放射性廃棄物が出るのは避けられず、処分場の建設地は決まっていない。
 高速増殖炉の開発は4段階で計画され、常陽は第1段階の「実験炉」、次のもんじゅは「原型炉」。
国は2025年をめどに実用化に向けて経済性を探る「実証炉」、50年までに「実用炉」の建設を目指したが、3.11後の原子力政策の見直しで、計画は不透明。

12.09.14の「エネルギー・環境戦略」によれば、原案にあった廃炉方針も最終的には修正され、将来像があいまいになった。新戦略で、もんじゅは①高速増殖炉開発の成果のとりまとめ②放射性紀伊器物の減量研究・・・などを行うとした。成果を確認し「研究を終了する」としているが、将来的に存続するかどうかは明確にしていない。原案では「政策転換を図る」と明記し、実質的に廃炉にする方針だった。

         
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③「MOXとは」
日本は、非核保有国では唯一の大型の商業用際処理工場を運転しようとしている。
青森県の六ヶ所村の六ヶ所再処理工場。
2012年10月商業運転開始予定のこの工場は、年間約8tのプルトニウムを分解する能力を持つ。
「8kgが行方不明になれば、核兵器が一発作られている可能性があると思え」とするIAEAの規定に従えば1000発分。
これに対して、同工場では核兵器の材料になるプルトニウムを単体で取り出さないから「核拡散抵抗性」が高いとの主張がよくされる。
同工場では、一度、工場内でウラン溶液とプルトニウム溶液の流れに分けた後、ウラン溶液の一部をプルトニウム溶液と1対1の割合で混ぜ、これを混合脱硝して、混合酸化物(MOX)粉末を作る。
普通の再処理工場とは違い、製品が二酸化プルトニウムではないから、核兵器への転用につながりにくいというのが、この主張の意味だ。

再処理工場に隣接して建設中のMOX燃料工場では、このMOXにさらに劣化ウラン(ウラン238)を加えて普通の発電用原子炉「軽水炉」で使う「MOX燃料」を製造する計画だ。
再処理工場の製品としてMOXを製造するこの混合処理方式は、1977年に始まる米国との交渉の結果採用されたものだ。紆余曲折を経て、日本側が米国の要求を呑み「核拡散抵抗性」の高い方式が採用されたことになっている。

④「核のごみ」
本稿では、下記の「使用済み核燃料」と「高レベル放射性廃液(廃棄物)」を総称して呼ぶことにする。
原発で燃やしたあとのウラン燃料を「使用済み核燃料」と呼ぶ。
炉内で燃やすうちに生成されたプルトニウムを含む。
政府は青森県六ヶ所村の再処理工場で化学処理してプルトニウムを抽出する方針だ。
ただし、再処理工場は、全国の原発から1年間に発生する量の最大でも8割しか処理することができない。
もっとも、その再処理工場は未だ稼動していない。
再処理で最終的に残る「高レベル放射性廃液(廃棄物)」は、ガラスで固めて地下深くに埋める予定だが、その候補地選びは難航している。

⑤「使用済み核燃料の再処理」
 原発から出た使用済み核燃料から、燃え残りのウランと、核反応で新たにできたプルトニウムを回収する技術。
使用済み核燃料を再び発電に使い、核燃料原料のウランを有効利用する「核燃料サイクル」の要となる。
電力各社は1966年以降、英仏に計7100トンの使用済み燃料の再処理を委託。日本原燃は青森県六ヶ所村の再処理工場で年間800トンの使用済み核燃料の再処理を計画しており、稼動すれば、国内初の本格的な再処理施設となる。
ただ、廃液をガラスで固めて処理する試験のトラブルなどで、当初97年の完成が大幅に送れ、2012年10月の完成予定も困難となっている。

⑥「高レベル放射性廃棄物」
 使用済み核燃料を再処理し、燃料として再利用するウランやプルトニウムを取り出した後に放射性がきわめて強い廃液=“核のごみ”。数万年以上、人間の生活環境から隔離する必要がある。青森県六ヶ所村の日本原燃の施設で、廃液をガラスに溶け込ませて固めるが、実用化のめどは立っていない。
六ヶ所村の貯蔵施設で30~50年間冷却した後、地価300mより深い安定した地層に最終処分する方針。
使用済み核燃料はすでにガラス固化体に換算して約2万4千本分が国内で発生している。
最終処分地は書類審査にあたる「文献調査」、ボーリング調査を行う「概要調査」、実際に坑道を掘る「精密調査」の3段階を経て選ぶが、文献調査の候補地さえ決まっていない。
原子力委員会の諮問を受けた日本学術会議は9月、地震や火山活動の活発な日本で数万年先の安全性を予測するのは困難との見解をまとめている。(12.10.07)

⑦「プルサーマル」
「核燃料サイクル」は、最終的には取り出したプルトニウムを高速増殖炉で繰り返し使うことを目指しているが、高速増殖炉ではなく、一般の原発にウランとともに使う方式を「プルサーマル」と呼んでいる。
具体的には、原発の使用済みウラン燃料から取り出したプルトニウムを、ウランと混ぜてMOX燃料に加工し、再び原発で使う発電方式。
夢の原子炉と期待された高速増殖炉は、その計画が頓挫している。
国や電力会社は高速増殖炉の実用化までの「つなぎ」としてプルサーマル計画を立てていたが、プルトニウムを減らすためにプルサーマルを進めざるを得ないのが現状。
既に、九州電力玄海原発3号機、四国電力伊方原発3号機、関西電力高浜原発3号機、東京電力福島第1原発3号機で実施されたが、各原発は現在運転停止中であり、福島の3号機は廃炉が決定している。
北海道電力も泊原発でMOX燃料使用を計画したが、福島の事故以降計画は中断している。
なお、MOX燃料の安全性については、電力会社は「ウラン燃料と大きな違いはない」と説明しているが、ウラン燃料だけの時に比べ核分裂を加減する制御棒の利きが低下することなどから、事故時の危険性が高いとの指摘もある。

⑧「プルトニウム」
原子炉で燃料のウランが中性子を吸収してできる放射性物質。
再処理工場で使用済み燃料から抽出し、ウランと同様に原発の燃料に使えるほか、核兵器の材料になる。
長崎に投下された原爆はプルトニウム、広島はウランが使われた。
核兵器に転用しにくいようプルトニウムと核分裂しないウランを混ぜた状態で抽出する。
ただし、青森県六ヶ所村にある再処理工場はトラブル続きで稼動していない。
注)国内外で保有するプルトニウムは30.1トン(2010年末時点)。内訳は、国内が6.7トン、英国とフランス(使用済み燃料の再処理を委託)に保管中が23.4トン。
2010年末時点では、2年連続で減少した。その要因は、09年11月に九州電力玄海原発3号機、10年に福島第1原発3号機、関西電力高浜3号機(福井県)、四国電力伊方3号機(愛媛県)で始まったプルサーマルで、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料が使われたことや高速増殖炉もんじゅと六ヶ所村の再処理工場のトラブルもあってプルトニウムは増えなかった。(11.09.21道新)

⑨「地層処分」
 放射性廃棄物を地中深く埋める処分方法。日本では2000年の法律で地下300m.以深に埋めると決まった。処分技術の研究は、宗谷管内幌延町にある地下研究施設「深地層研究センター」などで行なわれている。

                            廃棄物の地層処分図
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⑩「ガラス固化体」
 高レベル放射性廃棄物の廃液を保管。
処分し易いようにガラス原料と一緒に高温で溶かし、ステンレス容器の中で冷やし固めたもの。
製造直後は、人間が近づくと20秒で死ぬほど高い放射線と高熱を発する。
地下へ埋める前に30~50年地上で冷却する。

⑪「再処理工場」
使用済み核燃料からウランやプルトニウムを回収する施設。
電力会社が出資した日本原燃が青森県六ヶ所村で運営する。
年間処理量は800トン。高レベル放射性廃棄物の廃液をガラスと混ぜて溶かし込むガラス固化体の製造工程で目詰まりが相次ぎ、稼働のめどが立っていない。
施設に併設した3千トン分の燃料貯蔵プールは98年から全国の原発の使用済み核燃料を受け入れ、今年(2012)3月時点でプール容量の97%が埋まっている。2006年から実際の使用済み核燃料を用いた稼働試験を行い、内部が放射能で汚染されたため、施設の廃止には原発の廃炉と同様の長い時間と巨額の費用がかかる。(12.10.09)


⑫「使用済み核燃料プール」
 原子炉で使い終わったウラン燃料を冷却するプール。
使用済み核燃料は核分裂反応を終えても熱を放出し続けるため、核燃料再処理施設へ運び出すまでの間、循環させた水で冷やし続ける。
猛毒のプルトニウムのほか、強い放射線を出す核分裂生成物を含み、厳重な管理が必要。
プールは原子炉建屋内にあり、水温は通常40度以下に保たれている。
この使用済み燃料は3~5年冷却し、その後、核燃料サイクルに用いるために再処理工場に
移送されることになる。
新燃料や、原子炉の点検中は使用途中の燃料も保管される。
プールの大きさは原子炉によって少し違う。深さが10m以上、水だけなら1000トン以上
入れることができる。核燃料は、直系1㎝ほどの小さな円筒形のベレットに固められてい
て、これを長さ4mほどのジルコニウム合金でできた燃料被膜管の中にいくつも詰め、燃
料棒にする。
例えば、福島第1原発の場合、1号機のプールには燃料棒が292本、2号機には587本、3
号機には514本、4号機には1331本、5号機には946本、6号機には876本入っている。
震災ではプールの冷却機能が失われ、温度が上昇、水蒸気とみられる白煙が上がった。
水が減り続けるとメルトダウンにつながる恐れがある。
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⑬「廃炉」
 耐用年数を経過したり事故で使えなくなったりした原発を解体・撤去するほか、封じ込
める措置をとること。
解体・撤去では使用済み核燃料を取り出した後に5~10年、放射線量が下がるのを待ち着
手する。原子炉を閉鎖し環境監視する「密閉管理」や遮蔽壁で閉じ込める「遮蔽隔離」も
ある。日本初の商業炉の廃炉は1998年に運転を終えた日本原子力発電の東海原発(茨城県)。
浜岡原発1、2号機(静岡県)も廃炉が決定。研究炉では新型転換炉原型炉ふげん(福井県)
が2003年に運転を終了。解体作業を進めている。

12.09.14発表の「エネルギー・環境戦略」で「2030年代の原発ゼロ」を掲げたが、当面は「運転40年廃炉制」で脱原発を段階的に進め、可能なら廃炉ペースを前倒しする方針にとどめたのが実情。
建設中の大間原発などの運転が認められれば、原発ゼロは50年代に先送りとなる可能性すらある。

⑭「再生可能エネルギー」
石油や天然ガスなどを燃やす火力発電やウランを燃料とする原発と異なり、資源が枯渇せず、繰り返して使うことができる太陽光、風力、水力、地熱などのエネルギー。地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出量が極めて少ない。ただ、発電コストは火力や原子力よりも高い場合が多い。
政府は太陽光や風力などでつくった電気の全量を、電力会社に買い取らせる制度を2012年7月にスタートさせ、普及を後押ししている。

⑮「エネルギー・環境戦略」
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▼政府は12.09.14に「革新的エネルギー・環境戦略」(新戦略)を決定した。将来の「原発ゼロ」を打ち出した点では一歩前進と言える。その反面、ゼロが達成されるまでは、原発の再稼働を推進できる道を開いた。
政府が当初目指した2030年時点での原発依存度「15%」に近い内容になっており、脱原発の具体的な道筋は見えない。
矛盾や実現性の危うさを抱える内容。
さらに、19日には、閣議決定で「2030年代に原発ゼロ」とするエネルギー・環境戦略を「参考文書」としての扱いにとどめ、閣議決定を実質的に見送った。
「自治体や国際社会との議論」を通じて戦略を柔軟に見直すとした基本方針のみ閣議決定し、原発ゼロを含めたエネルギー政策に見直しの余地を持たせた。
注)  一般的に閣議決定された政策は、政権が変わっても内容を覆す新たな閣議゛決定をしない限り拘束力を持つ。  今回のような「戦略を踏まえて」という表現で「原発ゼロ」の方針がどれほどの拘束力を持つのか、政府は説明を避けた。

⑯「中間貯蔵施設」
「使用済み核燃料中間貯蔵施設」(リサイクル燃料備蓄センター)のことで、原発で使い終わった燃料を再び燃料として使用できるように再処理するまでの間、貯蔵しておく施設。
 原子力発電の使用済み燃料を貯蔵する施設は、現在、各原発のプールと再処理工場にある。
原発内の施設で貯蔵し、冷却した後、再処理工場に運ばれるのが、この間の流れだったが、1999年6月に原子炉等規制法が改正され「中間貯蔵」が認められ、原発から出てきた使用済み燃料を再処理するまでの間保管することが可能になった。
経過
2005年10月に青森県むつ市、東京電力(株)及び日本原子力発電(株)との間で「使用済燃料中間貯蔵施設に関する協定」を締結。
2005年11月、東京電力(株)と日本原子力発電(株)の両社により「リサイクル燃料貯蔵(株)」をむつ市に設立。
2007年3月、リサイクル燃料貯蔵(株)は国に事業許可申請書を提出し、2010年5月に経済産業大臣により許可され、2010年8月に貯蔵建屋等の建設に着工し、工事が進められたが、2011年3月11日に発生した地震以降、建設工事を中止。
その後、2012年1月、事業開始時期を2012年7月から2013年10月に変更し、2012年3月、貯蔵建屋工事を再開。
東京電力と日本原子力発電の原発から出る使用済み核燃料のうち、六ヶ所村の再処理工場の処理能力を超える分を再処理までの間、最長50年間保管する計画。

ただし、核燃料サイクルが実施されることを前提としている。

⑰大間原発 
電源開発(Jパワー)が2008年5月に着工した。青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場で製造されたプルトニウムと、ウランの混合酸化物(MOX)燃料を受け入れ、「プルサーマル」発電を行うことになっている。MOX燃料の100%使用を想定した世界初の商業炉で、出力は、国内最大級の1383千kw。年間1.1トンのプルトニウムを利用できる。プルトニウムを減らす「焼却炉」としても位置付けられている。
工事の進捗率は38%。工事に必要な調達済み部材などを考慮するとその進捗率はほぼ50%ともいわれている。
政府は9月(2012)に決定した「革新的エネルギー・環境戦略」で、青森県で行っている使用済み核燃料の再処理事業は、地元に配慮して当面継続する方針を示した。
電源開発は、これを受けて、10月1日、建設を中断していた工事を1年7か月ぶりに再開した。(建設再開に国の認可は必要ない。)
大間原発が完成すると、「40年廃炉」を適用しても、2050年代まで原発が稼働することになる。
「30年代の原発ゼロ」を目指すとした政府方針は早くも揺らぎ始めた。
安全性について
電源開発は、福島第1原発事故を踏まえ、過酷事故時の対策拠点となる免震重要棟の建設や原子炉内から放射性物質の飛散を防ぐフィルター付きベントなど23項目の追加安全対策が終わるまでは稼働しないと説明している。
また、原子力規制委員会も、最新の安全設備がないと原発を運転させない「バックフィット制度」を適用し、厳しく安全を審査するとしている。(2012.10.03)

⑱原子力規制委員会
19日に「原子力規制委員会」が成立した。
 ・なぜ新たな組織が必要か
 福島第1原発事故では、原子力行政の推進と規制の区分があいまいで安全規制の「無責任状態」に問題があったとされた。
このため、規制部門を経済産業省などから分離し、独立した新たな規制組織を作ることにした。
 ・どんな仕事をするのか
 原子力規制に関する全般。
これまでは内閣府の原子力安全委員会が原発の安全審査基準を定め、経済産業省の 原子力・安全保安院が原発の立ち入り調査などを行い、文部科学省が放射線量の調査を行ってきた。
これらの業務を規制委員に集める。
 ・組織は
 委員会は原子力の専門家など5人で構成。その下に事務局の「原子力規制庁」を置き、実際の調査などを行う。
環境省の外局だが、政府からの独立性を高めるため、国家行政組織法上の「3条委員会」にした。
「3条委員会」は、予算の決定や行政処分まで下す強い権限がある。
委員の任命は国会の同意が必要。 ただし、9月19日(2012年)に発足した委員会のメンバーは、国会の承認を得ず、野田総理の判断で決定した。 (委員の選定に、民主党内でも異論があり、党内分裂を危惧したうえでの判断らしい。) 次の国会で承認を得なければならない。
 ・19日の原子力規制委員会会見のポイント
 ①優先課題
  ・福島第1原発の廃炉作業を安全に進める
  ・福島県内の住民の低線量被ばくへの対応
  ・原子力施設の防災体制確立
 ②原発の再稼働
  ・防災体制、基準づくりが大前提
  ・野田政権の再稼働暫定基準には不備がある
  ・ストレステストでは十分に判断できない
 ③原発の40年廃炉
  ・40年前の設計は必ずしも十分でない
  ・40年を超えた原発の運転は相当困難になる
 ④使用済み核燃料核燃料の保管
  ・プール貯蔵ではなく乾式貯蔵をするべきだ
(120920)

⑲安全評価(ストレステスト)
 原発の安全性を確認するための机上検査。
電力会社が主体となり、原子炉の冷却ポンプなど原発の重要設備が、耐震安全性評価で想定する地震や津波の何倍まで耐得られるかをコンピュウター解析する。
政府は原子炉ごとに調べる第1次評価の実施を再稼働の条件とし、北電泊原発1、2号機など9社30基分が提出されている。発電所全体を対象にする2字評価は福島事故のように燃料溶解などの過酷事故への対応策を確認しやすい長所があるが、現時点で提出例はない。(120921)

⑳バックフイット制度
 福島第1原発の事故の教訓を踏まえて法律を改正した制度の一つ。
発電所の電源の多重、多様化や原子炉格納容器の排気システムの改善など、最新の技術的知見を技術基準に取り入れて、すでに運転をしている原子力発電所にも、この最新基準への適合を義務づけた。
最新基準を満たさない場合には、運転停止(廃炉)を命じることができる。
さらに、こうした規制強化をしたうえで、原子力発電所を運転できる期間を原則40年にすることも法律に明記された。
これまでの原子力発電所の安全規制は、主に事故の発生防止を目的としたもので、過酷な事故(シビアアクシデント)が起こった場合の人や環境への影響を防ぐ取り組み(アクシデントマネジメント)は、事業者の自主的な取り組みに任されていた。
今後は、このアクシデントマネジメントも規制の対象となる。(120921)

21 フルMOX
 原発の使用済み核燃料から回収したプルトニウムをウランに混ぜて作る混合酸化物(MOX)燃料を原発の全炉心で燃やす方式。
ウラン燃料と一緒にMOX燃料を燃やす「プルサーマル発電」より、核兵器の減量にもなるプルトニウムを多く消費できる。
電源開発が青森県大間町に建設しようとしている大間原発は世界初の商業炉で、国は核燃料サイクル政策の重要施設に位置付けているが、安全性に疑問の声もある。
大間原発は08年に着工、東日本大震災で工事が一時中断していたが、(2012)10月に再開。
9月末までの進捗率は38%。
ただ、原子力規制委員会は「本当にやるのがいいかどうか、かなり慎重に考えるべき」との意見。(121020)

 
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by m-morio | 2012-09-04 14:26 | 市民カレッジ | Comments(0)