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はじめのいっぽ

hiro1029.exblog.jp

日々雑感を記録します

時代小説を好んで読むようになったきっかけが何だったのかあまり記憶がありません。
すでに10年以上も前のことと思います。

この間、池波正太郎、藤沢周平、司馬遼太郎、柴田錬三郎を手始めに、今売り出し中の山本一力、宇江佐真理、佐伯泰英、上田秀人、葉室燐へと手を広げ、最近では田牧大和、伊東潤、犬飼六岐にまでその対象を広げつつあります。
多くの作家がほぼ「時代小説」作家としてその地位を確立しているのですが、時には意外な人が現れます。(現れるといっても、時代小説など書かないだろうと一方的に思い込んでいたに過ぎないのですが・・・・)
森村誠一、幸田真音などがその代表格。

二冊の本を手に入れました。

「桜田門外の変」(新潮文庫 上・下)(吉村昭著)

「あきんど」(文春文庫 上・下 幸田真音著)時代小説_f0020352_15491773.jpg
です。
前者は、ご存知の江戸城門外での大老井伊直弼暗殺事件です。
幕末のわが国に大きな転機をもたらしたといわれるあの事件を井伊直弼側からではなく、
襲撃した水戸藩の目を通してこの時代の推移をたどるというものらしい。(未だ、積読状態なので。。)

一方の幸田真音の作品は、初めて手にしました。
日曜日のニュース番組に出演しているので顔は承知していました。
しかし、名前を「コウダ マイン」と読むとは・・・。「マオン」とばかり!(^^)!

作者は、証券会社勤務の経験から、経済小説を得意としている作家との認識があり、あまり読む機会がありませんでした。
ところがこの「あきんど」は経済小説といえるのかもしれませんが、その時代は江戸末期を舞台にした時代小説でした。

呉服古着商 絹屋 の主人・絹屋半兵衛のサクセス物語となるのか・・・・。
まだ「上」を読み終わったばかりで、この先の展開が読めません。

粗筋はともかくとして、この本と前者の「桜田門外ノ変」とは意外な共通点がありました。

偶然です。

話の舞台は近江の国彦根。
あの井伊直弼の国元。
幼名鉄之介、長じて鉄三郎を名乗り、後に、藩主直亮(なおあき)の世子直元の死に伴い、
兄直亮の養子という形で彦根藩の後継に決定する。

直弼は、側室の子として生まれた経緯から、養子の口もなく17歳から32歳までの間、
3百表の捨扶持の部屋住みを過ごした。
この頃に半兵衛との知遇を得ることとなる。


・・・・・・

現代史の次の開講は7月です。読書会も5月はお休み。

ということで、しばらくは時代小説を楽しむつもりです。
# by m-morio | 2012-05-11 15:52 |
イスラームを学ぶに先立って、若干の基礎知識を。。。 

▼本書の「はじめに」
「濃紺の夜空に、金色の糸で、ぬいとったような新月が、その最初の光を、ひとすじ、ひそやかに放つ。
新しい月の到来。」
・・・・・なかなか詩的な表現で本書ははじまる。

はじめに・まえがき・序など、表現は異なっても、多くの書籍にこのような書き出しがあって、著者の意図や狙いなどがまとめられている。
だから、私も“はじめに”は必ず、しっかりと読むことにしている。

▼本書では、まず、日常生活と密接な関係を持つイスラーム暦について触れている。
イスラム暦は、太陰暦。太陰月を基に作った暦。
月が朔(さく・・新月)から次の朔に、または望(ぼう・・満月)から次の望に至るに要する時間(29日12時44分2秒8)を基に作られた暦だという。
1年は354日で、太陽暦より11日短い。さらに一日の始まりが日没からはじまり、月の始まりはきちんと新月がでるのを確認して始まる。

では、新月とはどんな状態なのか、誰が何処で確認するのか・・・・・との疑問がだされたのですが、
今ひとつ明快な結論に至りませんでした。

天文学などという代物にはとんと縁の無い私が、正正しくお伝えすることは難しいのですが、
書籍などによると・・・・・・・・・
新月というのは、形の上でいえば、月が姿を隠した状態から、かすかに月の輪郭がまた現れてくるのを観測するらしい。
天文学でいう新月の後の「初見の月」の意味だという。
もっと日本的に表現すると、大体「二日月」と呼ばれる頃の月と考えればよろしいようです。

「初見の月」はどこで、誰が観測するのか。
「どこで」・・・・・
結論からいうと、「それぞれの場所で行なう」ということらしい。
大体は国などの一つの行政区画ごとでまとめているようだ。
「誰が」・・・・・その地域を統括するイスラームの権威当局が任命した新月実視委員がおこなうようだ。
見えそうな場所に何人か派遣して月を探し、複数人が確認したときを「新月の初見」とするらしい。
ついでに、
「曇天の場合にはどうなる?」・・・・・
曇天で月が見えない場合でも条件は同じ。今日見えなければ明日ということになる。
ただ、いつまでも伸びるかというとそんなこともない。国中が曇りというようなことはそうそう起こらないのだ。
また、実際に見えなくとも計算された日から二日以上ずれる場合はその日から月が始まるなどの運用も行なわれているらしい。

物事をキチンと決めたがる日本人にはなかなかすっきりしない事の決め方なのですが、隅々まで突き詰める必要も無いように思います。

イスラム圏の国々でも、イスラム暦とは別の日常の暦を持つ国は多くあるようです。
ただし、ラマダーン(断食月)の始まりや終わりといった宗教的な意味を持つ日取りの決定には今も、「初見の月」という現実の観測が重視されているようです。

なお、新月を国旗に描いている国も少なくない。
パキスタン、リビア、アゼルバイジャン(下図の順序)など。
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▼ムスリム社会
著者は、イスラームを意識しながら生活している人たちの社会を「ムスリム社会」と定義している。
そして、現実としては、意図に反してなかなかイスラーム的生活ができない人々もいる。
また、西欧社会で教育を受けた人々もいる。
そのような人々も全て含めて考えていくという。
現実に生きている社会のなかに、イスラーム原理がどのように存在しているのか。
そのなかに生きている小さな個人個人の生き様を、明らかにしていくことが本書の目指すところだと記している。
▼世界の宗教人口
 最も多いのは、「キリスト教」22.8億人(33.0%)、次いで「イスラム教」15.5億人(22.5%)
となっている。(世界国勢図会2011年版より)
また、イスラームの分布状況の概要を把握するのに下図を参照。
奮戦の記:「イスラームの日常世界」を読む 2_f0020352_1251331.jpg

この地図は、イスラーム諸国会議機構加盟国を表したものです。
この機構は、イスラム世界の連帯強化と聖都であるエルサレムの奪回を目的に1971年に設立された組織で、イスラム諸国56カ国とパレスチナ開放機構(PLO)が加盟している。(「イスラームの世界地図」 21世紀研究会編 文春新書 より)

▼アラビア語
アラビア語は、ムスリムにとって、神の啓示がくだされた言葉として特別の価値を持っている。
よって、クルアーン(コーラン)の翻訳は禁止されている。
各国語に訳されているものは、すべて“解釈”ということになっているのだそうだ。

全世界のムスリムは
「アッサラーム・アライクム(あなたに平安を)」
とアラビア語であいさつを交わす。

これから、会でもこの言葉を唱和しましょうか・・・・という講師から冗談? が飛び出しました。

個人的には、ご勘弁を!! です。

もろもろの意味合いから。。。。。。
# by m-morio | 2012-05-03 13:03 | 市民カレッジ
▼市民カレッジの現代史講座の手嶋先生が数年前から読書サークルを開講しています。
このサークルは、月1回集まって、一冊の本を1年かけて講師の解説を受けながら読み進んでいくというスタイルです。
本のジャンルは、主に「宗教」です。
過去に5冊を読了したとのことです。
サークルの存在は、以前から承知していました。一度参加しました。
しかし、情けなくも途中で体調を崩し、敢え無く脱落するという脛に傷を持っています。
今回の参加に躊躇したのは、私が事のほか宗教を苦手としていることが一つの理由。
先日、手嶋先生と食事をともにさせていただいたときに「気楽に参加してみては・・」とのお誘いに背中を押されて、再度参加させていただくことにしました。

▼初回で驚きました。
既にテキストを読了し、どこにどんなことが書かれているかを脳裏に焼き付けて参加されている方がおられました。
決断(?)したのが、開講の前日ということもあり、テキストとして指定された本を入手しただけという状態の私は赤面の至りでした。
そのテキストが 「イスラームの日常世界」 (片倉もとこ著 岩波新書)です。
今後、この本を1年間かけて読み進みます。230余ページあり、およそ10回で読了となる予定です。奮戦の記:「イスラームの日常世界」を読む 1_f0020352_14342683.jpg
1回(2時間)で20P見当を消化します。

イスラームについては、現代史の講義でしばしば登場してきましたので、数冊の参考書が書棚に並んでいます。
改めて眺めてみますと 「イスラームと国際政治」 「イスラム入門」 「「シーア派」 「イスラームの世界地図」「イスラム過激原理主義」 「イスラムを知ろう」 「イスラムに負けた米国」
・・・・意外にありました。
ただし、これらを全て読破していません。参考書として入手し、必要なところをつまみ食い式に目を通したということです。自慢にもなりませんね。

“イスラーム”と聞くと、中東地域を中心に過激的な活動するイスラームを信仰する人たちを連想しがちですが、それらはごく一部の人であって、多くの信者は極々真っ当な人たちであることは言を待たないところです。
今回は、本書を通して、“イスラームの日常生活”に触れてみようということです。

▼ここまで書いきて心に引っかかるのが「カタカナ文字」です。
まず、「イスラーム」なのか「イスラム」なのかです。
上記の書物でもその表記が分かれます。
その意図するところが「イスラム教」なのか「イスラム教徒」なのか、それぞれの書籍を読む際に、まずチェツクしておく必要がありそうです。
ある書籍では「イスラーム」というのは、それ自体で「イスラム教」という意味なので、「イスラム教」と表記すると、これは「イスラム教教」となって間違いなのだといいます。

では、テキストの題名の“イスラーム”はどのような意味で使われているのでしょうか。
中を読む前にまず疑問をもちました。

「ムスリム」という言葉があります。これはイスラム教徒のことです。
であるならば、本書の題名も「“ムスリム”の日常世界」としたほうが、しっくりするのではないのかなぁ・・・・などと余計なことを妄想しました。読む前ですからご容赦を!

まあ、著者が意図することがあるのでしょう。
読み進むうちにこのことは解決されることと思います。

・・・・・
そんなことで、「イスラーム」について勉強することになりました。

途中で挫折しなければ、“悪戦苦闘振り”や“泣き言”をご披露します。
# by m-morio | 2012-04-19 14:38 | 市民カレッジ
「朝鮮半島」をテーマにした講座が終了しました。
朝鮮戦争後の、北朝鮮の歩んだ道、韓国の歩んだ道、そしてそれぞれの道はどこへ行くのか? を考える機会を得た貴重な時間でした。受け売り 現代史 北朝鮮と韓国_f0020352_1113792.jpg
両国は、1948年に成立し、
北朝鮮は、独裁的、閉鎖的かつ孤立的体制を維持してきましたが、この体制を今後も維持していけるのでしょうか。
そして、「朝鮮半島の統一」はあるのでしょうか。

民主化の道を進んだ韓国では、全く違った国の道を進む北朝鮮との統一など望んではいないのではないでしょうか。
あまりにも経済の格差が大き過ぎます。
万が一にも、“統一”となった際は、韓国側の持ち出しは莫大なものになりかねません。
北から南への急速な人口の移動も予想され、大混乱になるのではないでしょうか。

そして今、北朝鮮は世界から注目されています。
3月16日に、「4月にミサイル(衛星といってはいますが)発射すると予告」しました。
韓国で開催の「核安全保障サミット」でも、主な議題ではなかったものの、米韓中露の各首脳が発射阻止へ協調の動きを示しています。

しかし、この発射を止めることができるのでしょうか。
昨日今日計画されたものではないと推測します。 それなりの準備が必要です。
ひょっとしたら、金正日の生前時から、密かに進められた一大イベントなのかもしれない・・・・・と考えていましたら、28日の朝日新聞が、
この計画は「金日成主席の生誕100周年に際しての実用衛星打ち上げは金正日総書記の“遺訓”で、かなり前から計画されていた」と朝鮮中央通信が伝えたと報道しました。

恐らくは予定通りに強行するのではないでしょうか・・・。 
かの国においては、金正日の意思を捻じ曲げることなとできないのでしょうから。

その時、オバマ大統領や胡錦涛主席らは、どのような措置をとるのでしょうか。
万が一、中止となったときに、かの国は何を要求してくるのでしょうか。

その辺りのことは、発射を強行するのか否かを注視しながら、もう少し時間が経ってから整理してみることにして、今回は、韓国について、特に大統領選について触れることにします。

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# by m-morio | 2012-03-31 11:23 | 市民カレッジ
春分の日を迎えようという時節にもかかわらず、北海道は寒い。
真冬日の今日19日は、市内の小学校の卒業式が行われたとのことで、テレビには“和服姿”の男女の姿が見えます。時代の変わりようを感じています。

70代の私が小学校を卒業したのは60年も前のこと。
昭和27年頃というのは、戦後の復興を目指していた時代です。
まだまだ物が不足で、ひもじい思いをした記憶がありますが、この70代の人たちは、戦場に行かずにすみました。

中学、高校へと進み、大学も入ってしまえばトコロテン式に押し出され、社会は高度成長期。
就職は売り手市場で、学校の推薦があれば、面接を受けるだけ。
どうぞ入社してください・・・・という時代でした。

将来はばら色、どんどん世の中が豊になっていくという感触がありました。

ごく普通に就職し、家庭を持ち、子供たちも就職活動に奔走することもなく、非正規社員か?などと我が子の行く末を案じることの多い現在に比べれば親としてまあまあ幸せな世代なのではないでしょうか。

今、年金生活。
でも、「年金」と一口に言っても、これには個人差があるでしょう。
現役時代に、しっかりと将来を見据えて、個人年金の備えをしていた人は、まさに悠々自適といったところでしょうか。

年金のカットも始まっています。
2012年度も、前年度に続き0.3%減額されることになっています。
さらに、特例措置法で、マイナスの物価スライドを行わず年金額(2.5%)を据え置いてきたために、これを3年かけて解消しようという法案が通常国会に提出されています。
決定すれば、今年10月からさらに減額されることになります。

でも、我々70代は、この年金カットの影響も比較的軽微で通り過ぎることができそうな最後の世代なのかもしれません。
60代の人は、恐らくそうは行かないのではないでしょうか。

ならば、恵まれた世代の我々は何をすべきなのか。。。。。
長年の持病のせいで、体は思うように動きません。
せめてマンションの役員をお引き受けし、細々とした買い物で消費税を納めることなのでしょうか。

孫のたっくんは、つい最近、小学校に入学したと思ったら4月には5年生です。
中学生も目前です。
高校、大学、そして社会人に・・・・。

10年後の社会は、日本の人口も減少局面に入り、社会における競争相手は外国人労働者・・・ということになっていくことでしょう。
70代の我々の時代とは趣を異にした競争の時代になるのでしょうね。

たっくんには、目を外に向け、できることなら海外に飛び出して欲しいものと・・・・

寒い一日 窓外の雪模様を眺めながら じいじ は 妄想を逞しくしています。
# by m-morio | 2012-03-19 19:41 | 日々雑感

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